瀬音の森・源流部会
荒川源流清掃山行
2005. 11. 12
●日時:2005年11月12日(土)
●参加者:吉瀬さん、長南さん、奥田さん、大村さん、石田さん、藤木(報告者)
年に一度くらいは社会貢献を、というほど大したことではないのだが、日頃お世話にな
っている渓への恩返しということで、釣竿をゴミ袋に持ち替えて渓のゴミ拾いを行った。
今回の場所は大洞川支流の荒沢谷。車止めからすぐに入渓出来るため釣り人が多く、捨
てられるゴミも多い。飛び入りで参加してくれた奥田君もまじえて6人でゴミだらけの
渓を徹底的に掃除してやろうという魂胆だ。
明け方までの雨も上がって天気は上々だが、北風が冷たい。震えながら身支度を整えて
入渓。舞い散る枯れ葉が何ともいえない風情をかもし出しているが、河原に積もった落
ち葉はゴミを覆い隠し、さらに岩に張り付いて足元をすくう。歩き出して程なく奥田君
が自動車用のバッテリーを見つけた。何に使われたのか大体の想像はつくが、せめて持
ち帰ってほしいものだ。これは重たいのでその場にデポし、帰りに回収することにする。
落ち葉に隠されているのか、思ったよりもゴミが少ない。30分ほど遡行してようやく
空き缶を一つ拾った、他のメンバーも不漁で、魚篭ならぬゴミ袋は寂しく風にあおられ
ている。
さすがというか、長南さんだけは順調に拾ってゆく。目の付け所が違うということもあ
るが、遡行時の余裕の違いがこういう形で出るのだろうなあ、と感心する。
秩父には珍しい赤い岩のベンガラの滝を巻き、連瀑帯を越えると穏やかな渓相となり、
右岸にテン場にしたら気持ちよさそうな台地が続くようになる。このあたりでかなりの
ゴミを拾った。空のキャンプ用ガスボンベ、空き缶、空き瓶、ペットボトルに加え、一
升瓶や一斗缶まで捨てられていた。
みんなの速い遡行ペースに「ゴミを拾うどころじゃありませんよ〜」と言っていたみき
ちゃんもようやく初物の空き缶をゲットする。
昼食後、井戸淵のゴルジュまで行き、ゆっくりと下降しながら拾い残しがないか確認する。
右岸に途切れ途切れに続く踏み跡を拾いながら行くと、道沿いに結構ゴミがある。釣り
の帰りに不要になったのだろう、木の又に引っ掛けられた合羽を見つけたが、長い間雨
風にさらされていたためかバリバリに硬化していてザックにしまうのが一苦労だった。
帰りにさらに一升瓶2本と一斗缶を追加、若い奥田君は平然と担いで降りる。彼は終了
間際にも重たい油圧ジャッキを拾い、帰り着いたときには30キロ近い荷を背負ってい
た。さすがワンゲル出身、鍛え方が違う。
計画では余裕を持って帰れるはずだったが、難所の下降に時間がかかってしまい、車に
戻ったときにはもう日が暮れかけていた。
戦利品を集めて記念撮影。当初は偉そうに報告出来るほどのゴミが拾えるか危惧したが
、どうにか形になるくらいの量にはなった。それでも思ったよりは少なかったし、比較
的捨てられてから時間のたったものが多かったことから推測すると、最近の釣り人はマ
ナーが良くなってゴミを捨てなくなったのかもしれない。
他人のゴミを拾うという屈辱的な作業ではあるが、希望的観測を持てただけでもやった
価値はあっただろうか。
最後に、集めたゴミをまとめて処分して下さったkazuyaさんに感謝したい。