瀬音の森ニュース 105


丹沢笹子沢ヒノキ林除伐をしました



2003. 6. 28



6月28日(土)丹沢笹子沢上流のヒノキ林の除伐をしました。

丹沢笹子沢ヒノキ林の下刈りは今年で4年目になります。昨年は暑くて大変な作業で
したが、今年は小雨模様の作業日和でした。朝5時集合で神奈川県の宿泊施設、ヴィ
ラハイツ中川の駐車場に参加者が集まりました。今回の参加者は藪の高橋さん、坂本
ヒラメさん、ハミングウェイさん、あきおさん、佐々木さん、kurooの瀬音の森会員
と蜻蛉の会から5名の参加者があり、合計11名での作業となりました。     

工事中の林道を登り、堰堤から川沿いの道を黙々と歩きます。足の速い若者について
行けず、我々はゆっくり登ります。ここで体力を使いきると作業が出来ないのです。
造林地は鹿の食害予防にバラ線の柵で囲ってあります。脚立を登ってその囲いを越え
、笹藪のトンネルに入ります。小雨模様の天気に笹はずっしりと垂れ下がり、その下
を歩くと大粒のしずくがバラバラと降り注ぎ、藪を抜けるころにはびしょ濡れになり
ます。さらに登って造林地に入り、我々が担当する地域にたどり着くころには全身ず
ぶぬれになっていました。                          

朝5時、集合場所で遅れている2人を待っている。 山頂で集合写真を撮りました。まだまだみんな元気です。

最上部の尾根まで登り、作業前に集合写真を取りました。まだみんな元気です。とこ
ろが斜面を見て唖然としました。草も木も無いのです。昨年あれほど茂っていたクサ
ギがか細く残っているだけです。全部鹿が食べているようで、縦横に鹿の道が出来上
がっています。下刈りは手間が省けますが、それ以前に鹿の食害がひどい状態です。

クサギが一面に食べ尽くされている。昨年と違って草が無い。 さあ、作業開始です。斜面に散る参加者。


体が隠れるような深い笹の中で小さなヒノキ苗を探す高橋さん。 鹿に喰われて折れたヒノキの苗が痛々しい。

斜面を下りながら植えたヒノキの前面に覆い被さる草木を除伐して行きます。例年ほ
どの草木が無く、作業は順調に進みました。これが果たして良いことなのかどうか分
かりませんが2時間ほどで作業は終了しました。鹿の食害を実感した2時間でした。
神奈川森づくり公社の担当者の話では、この柵の何カ所もに穴を空けて内側に鹿を入
れるのはハンターなのだそうです。冬の猟期に柵の中に犬を放つと、柵の中でしか動
けなくなった鹿を容易にハンティング出来るのだそうです。ひどい話です。    

手前の葉にピントが合ってしまい、ピンボケの佐々木さん。 川に降りて汗を絞るヒラメさん。


川の横で集合写真を撮りました。皆さん、お疲れさまでした。


堰堤まで降りてひと休み。お疲れプシュのハミングウェイさん。 川で汚れをすすぎ、一息いれて休憩中の参加者です。


鹿に喰われたヒノキ林を補植する人間、植えたヒノキを喰う鹿、その鹿を追い込むた
めに柵に穴を空ける人間・・・いたちごっこの結果、元の木阿弥にならなければ良い
のですが。