瀬音の森ニュース 24
★★木質バイオマス講演会のご案内★★
2000. 3. 17
かねてから間伐材の利用方法の一つに木質バイオマス発電という方法が有効なので
はないかと考えていたのですが、今回メールでバイオマス発電の講演会があるとい
う知らせを受けました。転載可と言うことなので、以下転載します。興味のある方
はぜひ行ってみてください。21世紀のエネルギーは木質バイオマスが担うような
気がします。森造りに関わる全ての人に知っていただきたい内容です。もしかする
と、低迷する林業への大きな希望の光になるかも知れません。
以下転載・転載可
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★★木質バイオマス講演会のご案内★★
森の国・スウェーデンから最新レポート
講師:ビョルン・ゼスラエウス(Bjorn Zethraus)
スウェーデン・ベクショー大学教授(バイオエネルギー工学)
ビヨルン・ゼスラエウスさん各地講演会
表の見方:開催日・開催地 ●会場 ◎時間 ◇主催 ■連絡先
なお、参加費等詳細は各地に直接問い合わせてください。
4/1(土)大阪 ●国労大阪会館 大阪市北区錦町2-2 06-6354-0661
◎1:00〜5:30 ◇自然エネルギー促進市民懇談会 ■072-843-1904(池島)
4/2(日)三重 ●津リージョンプラザ・お城ホール
◎18:30〜21:00 ◇自然エネルギーファンクラブ ■059-224-4133(神田)
4/3(月)九州 ●日田木材協同組合 日田市友田100-1 0973-24-2167
◎14:00〜17:00 ◇大分県職員労組自治研グループ{森林エネルギー」を考え
る会 ■0973-23-2141(甲斐美徳/但し職場}
4/4(火)神奈川 ●かながわ県民センター 045-312-1121
◎18:30〜21:00 ◇ストッププルトニウム神奈川連絡会
■045-983-7536 or 090-1206-6370(佐藤)
4/5(水)群馬 ●高崎市労使会館 高崎市東町80-1 027-323-1598
◎1:30〜4:30 ◇スウェーデンの自然エネルギー政策を学ぶ講演会開催実行委
■ 027-325-6081(高階)
4/6(木)東京 ●渋谷勤労福祉会館
◎19:00〜21:00 ◇脱原発政策実現全国ネットワーク関東ブロック
■03-3366-6470(高木)
国会議員対象(国会議員限定)
4/7(金)東京 ●参議院議員会館 第一会議室
◎8:30〜9:30 ◇自然エネルギー促進議員連盟勉強会
■ 03-3508-8515加藤修一議員事務所(小磯)
EUは総体として脱原発に向かう中、自然エネルギーをとても重視していま
す。ドイツの風力発電がマスコミをにぎわしていますが、意外にもEUの主力
はバイオマスです。そしてEUで一番バイオマスに力を入れているのがスウェ
ーデン。
スウェーデンでは2度のオイルショックを経て、地域熱電供給事業を次々と
重油から木質系バイオマスに切り替えつつあります。今では一次エネルギーの
2割がバイオマス。日本の原発が13%ですから、とても大きな役割を果たして
います。 今回、そのバイオマスの専門家をお招きしました。
バイオマスは二酸化炭素を出さない循環型エネルギー。化石燃料とおきかえ
ていけばどんどんCO2は減っていきます。
知ってました?日本は国土の3分の2を森林が占める世界有数の森林国です。
ところが日本の「新エネ計画」にはバイオマスが入っていません。これまで政
府も林業関係者もバイオマス利用を事実上放棄してきました。市民もまったく
知らなかったのです。
木質バイオマスを学習する絶好のチャンスです。ぜひおいで下さい
◇◇ 21世紀の日本を拓くか眠れる森のバイオマス◇◇
★バイオマスのボリュームはとてつもなく大きい
バイオマスという言葉自体がいまだ市民権を得ていない現実が、いかに日本
ではバイオマスが軽視されてきたかの証明です。うかつなことに日本の脱原発
や環境保護の運動がこれまでほとんどバイオマスに気づきませんでした。知ら
れていたのは家畜の糞尿を利用するメタン発酵利用くらいでした。
日本でも燃料電池開発と関連して草本系バイオマスのメタノール生成技術開
発が一部で注目されていますが、木質バイオマスの利用の注目度はまだまだで
す。
スウェーデンがこの20年間で1次エネルギーの20%を占めるまでにバイオマ
ス利用を広げたという事実は、日本の原発が13%だという現実と対比させたと
き、大きな意味を持ってきます。日本も世界有数の森林国です。スウェーデン
の知恵と経験に学び、バイオマス、中でも木質バイオマスとはどう使えばよい
のかを考えるまたとない機会です。
★バイオマスで熱電併給(コジェネ)事業を
スウェーデンでは、2度のオイルショックを経た1980年ころから、地域熱電
併給(熱供給)事業の燃料をそれまでの重油から木質バイオマスに次々と切り
替えてきました。日本では、バイオマス発電の買い取り単価が3.8円という低さ
のため事業としてなりたちません。環境税制や買い取り義務化法など自然エネ
ルギーを促進しようという強力な政策があれば経済的にも資源量的にも十分ペ
イできます。現在、超党派の国会議員で「自然エネルギー促進法案」が議論さ
れています。
町興しや都市計画の課題として木質バイオマス利用を議論していきたいもの
です。
★里山は市民に残された貴重な共有財産
日本もほんの何十年か前までは都会の家庭でも燃料はバイオマス(薪炭)が
使われていました。薪炭は里山で生産されていましたが、その里山は開発に次
ぐ開発でなくなりつつあり、デベロッパーにとって価値のないところがかろう
じて残っています。幸いにも三重・赤目の里山のように運動の力で開発を阻止
した例もあるにはあります。里山は私たちに残された貴重な自然です。里山の
雑木は杉や檜とは異なり、十数年で切れば自然と切り株から芽が出て再生しま
す。逆に長期にわたり放置するともう再生しません。今、里山はその危機に直
面しています。
★循環型社会にバイオマスは不可欠
私たちが目指す循環型社会と里山、森林は不可分の関係にあります。自然エ
ネルギーを考えるとき太陽光発電や風力発電に加えて、このバイオマス利用は
不可欠なのです。なにしろバイオマスは日本中いたるところで利用可能です。
切り落とし残材、製材くず、徐間伐材、建設現場廃材、街路樹剪定物など利用
されずに廃棄されている物はたくさんあります。バイオマスはじめ循環型エネ
ルギーを化石燃料と置き換えてゆけばCO2はその分減ってゆきます。
国の新エネルギー計画にはいまだバイオマスが入っていません。日本でもわ
ずかながら取り組み例が散見できます。ぜひとも市民と行政、森林組合が協力
してバイオマス利用に取り組む必要があります。草本系のバイオマス利用も視
野に入れれば21世紀の日本のオールターナティブが拓けてくると期待します。
コーディネイト:脱原発政策実現全国ネットワーク
連絡先:ストップ・ザ・もんじゅ事務局
大阪府枚方市川原町9-4 第2浜田ビル2F 072-843-1904