瀬音の森日記 137


第2回 シオジ苗畑除草作業



2000. 7. 15


7月15日(土)西武秩父駅前に9時半に着いた。今日はシオジ苗畑の除草作業の日な
のだ。駅には尾崎さんがいてビックリ。急に参加出来るようになったとのこと。参加者
が増えるのは嬉しい。しばらく待つが他に誰も来ないので苗畑に行くことにする。影森
の演習林苗畑は駅から歩いても12分くらいで行ける近さにある。         

すでに苗畑ではkazuyaさん、澤田さん、しゃあさんが黙々と作業していた。我々もす
ぐに身支度して畑に向かう。畑は乾いていて堅そうだ。3人に挨拶して除草用の手鍬を
持ち、畑の間の除草作業に入る。畑の中は除草剤が使われていて、雑草は少ない。その
代わり通路部分の雑草はものすごい量だ。堅い地面に手こずりながらの除草作業となっ
た。すぐに汗が額から流れ出す。                        

ずっとしゃがんでの作業は膝に持病があるものには苦しい。あれこれ姿勢を変えては見
るのだが、膝が痛くなって困ってしまう。シャツもズボンも汗がにじんできて、首から
下げたタオルもすぐに絞れる程になってしまう。人一倍流れる汗の量が多いようでずい
ぶんと見苦しい。ぽつぽつと雨が落ちてきたりと、とにかく蒸し暑い空気の中での作業
が続く。汗止めのために額に巻いたバンダナはすでに飽和状態で役に立たない。   

11時、午前中の休憩。小屋の戻って顔を洗い、麦茶を飲む。生き返るようにウマイ!
小菅の森マップと秩父イワナ体色チャートをkazuyaさんに渡す。小菅の森についてい
ろいろな話が出た。                              

11時半、作業再開。ここで安谷さんが合流する。6人で黙々と雑草と格闘する。固い
地面を掘って、草の根を取り除く。根が残ってしまっては、除草しても意味がない。ま
たすぐに同じ草が生えてくる。それこそ「根こそぎ」取り除くのが除草作業なのだ。 

通路の除草が終わり、畑の除草に入る。これは通路に比べればとても少ないので楽だが
地面を攪拌しないように取り除かなければならない。除草薬が効いているので、地面に
はあまり触れないように、荒らさないようにしなければならない。雑草は一本一本手で
抜くように取り除く。ゆっくりやらないと途中でちぎれてしまうので、これも神経を使
う作業だ。                                  

12時半、午前中の作業終了。kazuyaさんはすでに昼食のバーベキューの準備をして
いた。演習林で作ったというケヤキの炭を使って、バーベキューグリルが準備万端で待
っていた。顔と手を洗ってサッパリしたところに冷たいビールが出される。これがじつ
にウマイ!!大汗を流した後という事もあり、この一杯はたまらない。       

バーベキューが始まった。真っ赤におこったケヤキ炭の火力に、カルビ肉がジュウジュ
ウと音を立てる。安谷さんが洗い場から大量の野菜を持ってきた。ズッキーニ、ナス、
ピーマン、タマネギを網の上で焼く。とにかくウマイ!。ズッキーニはほくほくとして
じつにウマイ。タマネギは甘い。ピーマンは生でも食べられる。ナスも生でも食べられ
る。この野菜の旨さはいったい何なんだ。日頃食べているあの野菜はいったい何なんだ
。丹誠込めて作られた野菜の旨さは例えようがない。この野菜を食べられただけでも参
加した甲斐があったと言うものだ。ジャガイモとキュウリもたらふく食べた。安谷さん
に感謝。                                   

午後は食べ疲れた体にむち打って、樹高測定を行う。私は澤田さんと組んで5列目の測
定をした。ケヤキは枝を横に伸ばしているので、最も長い枝を垂直に持ち上げて長さを
計る。前回(6/10)の数字と比べると、この1ヶ月でどれだけ生長したかが分かる。
なぜか個体差がものすごく大きい。1ヶ月で60センチも伸びたのがあるかと思うと、
まったく伸びていない個体もある。根の生長具合の差なのか?同じ畑に育っていながら
あまりにも、その生長具合にムラがある。                    

こうして苗を見ているだけで、広葉樹植林が確立されない原因が分かるような気がする
。これだけ苗の段階で差がつき、植林してからも生長に差が出るのだったら、整然とし
た林などは作るべくも無い。個体差がこれほど大きいものだったとは正直なところ驚き
だった。平均で20〜30センチ、大きいものは60〜80センチも伸びている。  

4時、作業終了。道具を片づけ、顔や手を洗い、着替えてお茶を飲む。       

頼もしい苗達が山に帰る日はいつか・・・後はまた明日から。