瀬音の森日記 147
「秩父イワナを守る会」発足!
2000. 10. 1
10月1日(日)演習林勉強会の下見が終わった。夕方kazuyaさんの呼びかけで私と
JICKYさん、安谷さんに保存会の新井さんを加えた5人が横瀬の中華屋さんの二階に集
まった。秩父イワナ保護の活動を今後どのように展開するかを打ち合わせるためである
。kazuyaさんのレジメに沿って打ち合わせをはじめたが、最初の段階でつまずいた。
さて、この呼びかけを誰の名前でするのか?という事である。瀬音の森でするか荒川水
系渓流保存会でするのか・・・検討した結果、「秩父イワナを守る会」を結成して、そ
の名前で今後の活動をするのが最も分かりやすいのではないか、という事になった。考
えてみればしごくもっともなことで、瀬音の森も荒川水系渓流保存会も応援する立場な
訳で、これに東大秩父演習林が加わっても、大滝村が加わっても、秩父漁協大滝支部が
加わってもおかしくない。
ひょんな事から「秩父イワナを守る会」が発足してしまった訳だ。
まずは、秩父漁協大滝支部への秩父イワナ保護の申し入れ書を作成する事になった。各
自が得意分野で分担しながら、後日貴重な資料となりうるような申入書を作成する。以
下はkazuyaさんがまとめたレジメによる。
1、問題意識:目的と結論(担当kuroo&kazuya)
2、秩父イワナ個体群
我が国のイワナ分類、秩父イワナの生い立ち、秩父イワナの棲息状況、容姿特徴
(以上担当、安谷)
食性(担当kazuya)
遺伝子解析中(担当kazuya)
3、棲息場所の環境
森林植生(担当kazuya) 水温(担当kazuya)
4、秩父イワナの保護活動
荒川水系渓流保存会:秩父ヤマメ・イワナの稚魚飼育放流(担当新井&JICKY)
瀬音の森:渓畔林再生の研究と実践(担当kuroo)
5、秩父イワナに関する考え
保護水面:松葉沢上流を禁漁とする。
理由:・森林生態系保存地区であること。
・きわめて秩父イワナらしい貴重な個体群が残されていること。
・放流の可能性が少なく、今後も少ないと思われる地区であること。
6、資料
秩父イワナの写真、周辺の森林
秩父渓流の将来画
「秩父イワナを守ろう!」ポスター
これを10月中に何とかまとめて大滝村産業観光課(秩父漁協大滝支部)に提出する。
10月は瀬音の森のイベントも目白押しだし、保存会ではヤマメとイワナの採卵時期で
もある。あまりの時間の無さに、一抹の不安はあるが、ここで提出しないと来年の禁漁
措置に間に合わなくなってしまうのでやるしかない。ここは一番、目の色を変えて取り
組まなければならないところだ。
この申入書を作った後は、具体的な禁漁についてのボランティア活動が始まる。決まっ
てからの話ではあるが、心の準備をしておかなければならない。禁漁の看板設置、告知
ポスターの張り出し、監視ボランティアなどなど、どれ一つとっても大変なことだ。保
護の旗を挙げる以上、どこまでやるのか見られていると言っていい。我々の本気度合い
が試されると言っていいだろう。
これとは別に県のレッドデータブックに載っている秩父イワナの写真を本来のものに差
し替えてもらう作業とか、大滝村観光パンフレットに秩父イワナの写真を載せてもらう
活動とか、いろいろな作業が待っている。
さてさて、がんばらなくては・・・あとはまた明日から。