瀬音の森日記 154
東大演習林勉強会 その2
2000. 10. 28
昼食後、全員揃って突出峠(つんだしとうげ)に向かう。小早川さんの3歳の女の子も
元気に登っていく。それにしても6人の子供たちのパワーは凄い。自分の足で大人でさ
えもヒーヒー言う道をどんどん登っていく。おじさん達は子供たちのお陰で、ヒーヒー
言えなくなってしまった。
午後2時、標高1650メートルの突出峠(つんだしとうげ)に到着。なんと全員が登
頂。すばらしい。標高差750メートルを全員が登り切った事になる。ミズナラ、ダケ
カンバ、天然カラマツの巨木に囲まれた空間が目の前に広がっている。紅葉も見事だ。
きれいな紅葉をバックに全員で集合写真を撮る。
荷物を峠に置いて、その先を全員で散策する。ミヤコザサの海に広がる巨木の森をじっ
くりと鑑賞する。この森が出来上がるまで、いったい何百年という時間が必要だったの
だろう。この森を見ることが今回の勉強会のハイライトだった。猫ミュウさんがヤマブ
シタケという珍しいキノコを見つけた。
巨木の森と紅葉を堪能して、足取りも軽く下山する。式部さんや稲垣さんが作ってくれ
た杖を使ってゆっくりと下る。トイレテントを片づけたりして、最後尾を安谷さん、小
早川さんとゆっくり下っていった。途中キノコを探しながらの下山だったが、RYONさん
、式部さんがアカモミタケを見つけた。濱島さんが見つけるのは食べられないキノコば
っかりで本人も苦笑い。
4時、全員が無事に下山した。駐車場の横で大量のナラタケとムキタケを収穫。他にも
いろいろなキノコがあったが安谷さんが首を横に振るので採取しなかった。これは夕食
のおかずになる。用事のあるNAKANOさんがここで帰途につく。全員車に乗って宿舎に
帰る。4時半に宿舎到着。ちょうど良いタイミングでパラパラと雨が降ってきた。
宿舎では着替えてから、夕食の準備をする人、布団を敷く人、お風呂の準備をする人な
ど手際よく作業が進められた。そして5時から食堂で安谷さんの夜学・キノコ教室が始
まった。夕食の準備をしている人を除いて全員が食堂に集まった。安谷さんが用意した
資料はキノコの生態・役割・機能から採取法、食べ方まで出ていて、それについて詳し
い解説をしてくれた。女性や子供たちは、この時間に交代でお風呂に入っている。
6時から夕食。外は本格的な雨になっている。夕食は稲垣シェフとJICKYさん、加藤さ
んが担当して作ったカレーライスとキノコ汁。しゃあさんが盛りつけてみんなで配膳す
る。揃ったところでビールが開けられ「乾杯!」、夜の宴会が始まった。次々にビール
が開けられて会話の花が開く。楽しい楽しい夜の時間が始まった。(以下省略)
【二日目】
二日目は朝から雨だった。夕べのうちに雨の場合の予定を決めていたので、混乱もなく
朝食から片づけへと作業は進む。今日はわさび沢の東大演習林資料館の見学と勉強をす
ることになっている。食後の片づけは全員で行い、出発までの時間には特別にkazuya
さんから演習林のカエデについて講義があった。
昨夜出たゴミを分類し全員で手分けしてそれぞれの車に積み込む。出たゴミは持ち帰る
のが勉強会の基本。後かたづけを終わらせ、全員が車に乗ってわさび沢の資料館に向か
う。わさび沢の資料館は国道を上流に走り、雁坂トンネルの手前にある。トンネル工事
で出た土砂でわさび沢を埋めて、平らに均した場所に休憩所と一緒に建っている。ここ
にはヘリポートもある。
資料館の中に入り、kazuyaさんの解説で展示品を見る。私はいろいろな種子のサンプル
が展示してあるのが珍しくて、その形を一つづつスケッチしていた。一通り解説が終わ
ると参加者は自由に資料館を見学する。ここで演習林勉強会の日程は終了し、最後の挨
拶をして解散となった。このわさび沢のすぐ上流には豆焼き橋があり、その橋から見下
ろす真下に、来年植林しようとしている河原がある。来年にはそこにシオジやサワグル
ミを植えることが出来そうだ。
無事に終わってほっと一息・・・あとはまた明日から。