瀬音の森日記 194
「再会の森」会議
2001. 6. 16
昼食後一旦公民館に戻り、釣りの準備をする。それぞれの車で思い思いの場所に入る
ことになり、私は本流の最奥部に入ることにした。公民館ではPONTAさん、藪澤さん
家鴨さん、健さん、井戸堀さんが夕食の準備をしてくれることになっている。
一人で戸沢地区の本流に入った。天気がピーカンで渇水となれば午後の2時から4時
などというのは本来なら釣りになるもんじゃないのだが、この時間しかないのだから
仕方ない。エルクヘアカディス16番を結んで2年ぶりのフライフィッシングを始め
たのだが・・・案の定まったく釣りにならず。首と手首を日焼けさせただけで終わっ
てしまった。
公民館に戻ったのは5時半、夕食のわんこそばは順調に仕上がっていた。私は、夕方
の会議に備えて少し仮眠を取らせてもらった。会議は7時からとなっていて、村の関
係者および集落代表、そして瀬音の森メンバーでこの公民館の会議室で行うことにな
っている。時間は1時間を予定している。
午後7時、予定通りの時間に「再会の森作りをどう進めるか」と題した会議が始まっ
た。推進協議会の布谷会長が進行役で、村の収入役、産業課長、小波内集落代表7名
瀬音の森会員多数、村役場関係者多数が参加しての堅苦しい会議だった。
村からは、配布したレジメを精読し「再会の森」作りを都市と西木村を結ぶシンボル
的な事業として推進したい旨の発言があり、それに対して集落からは・道の整備・ト
イレの設置など具体的な村の支援を求める発言があった。また、瀬音の森などの外部
団体に対しては森作りを途中で放棄することなく責任を持って関わって頂きたい旨の
発言があった。
瀬音の森からは、瀬音の森発祥のきっかけになったのがこの西木村であり、ここで森
作りの活動が出来る事が会の活動の原点でもあること、釣りを介在しリピート参加が
可能なことなどを話した。また、瀬音の森会員の琥珀さんが発言を求め、ブナ一種類
の植裁は危険が大きいこと、出来れば他の樹種との混植が望ましいこと、現地の土壌
条件が悪すぎるので植裁までに土壌改良して欲しいことなどをお願いした。
一時間の会議は無事に終了し、夕食を兼ねた懇親会が始まった。だいたい、いつもこ
のパターンになっている。会議の時の難しい顔がお酒が入った瞬間にニッコニコの笑
顔に変わるのがじつに面白い。で、この懇親会の方が本音の話ができるというのもい
つものパターンだ。今日は寝ないように頑張ろう。ハミングウェイさんの乾杯の挨拶
があって、一気に宴会モードに突入だ。
村の人、集落の人、瀬音の森会員が交互になるように配慮して相互の交流を図った。
つゆで洗って食べるわんこそばが美味しい。PONTAさんの力作である。薬味はなんと
8種類も用意してある。皆、その美味しさに群がってきた。ビールはどんどん空いて
いく。村の方で用意してくれたおつまみ料理も豪華で美味しかった。
酔うほどに席が乱れて、思い思いの場所で語り合いが始まる。釣りの話や森作りの話
、はては野菜作りの話なども飛び出す。みな釣りの話には目がないので、あちこちで
西木村での釣り談義が始まっていた。そこに唯一爆釣だった稲垣さんが焼いたヤマメ
と岩魚の塩焼きが出てきた。ボウズの私は嬉しいやら悔しいやら複雑な思いで食べる
。それをまた村の人に茶化される。
にぎやかな宴会が続き、最初口が重かった集落の人達とも楽しい話が出来た。こうい
う集まりを持つことで「再会の森」作りが順調にスタートするのだと思う。これから
何度も何度も西木村を訪れて、森作りと魚釣りと仲間作りに励むようになるのだ。そ
の第一歩は無事に歩き出すことが出来た。
森作りは仲間作り・・・あとはまた明日から。