瀬音の森日記 199
丹沢笹子沢ヒノキ林下刈り
2001. 7. 14
7月14日(土)丹沢笹子沢上流部でのヒノキ林下刈りの日だ。天気予報は晴れ。今
日も暑くなりそうで、いささか気が重い。家を4時半に出る。集合が7時なので、こ
のくらいの時間に出ておかないと遅れる可能性がある。環状8号線がすでに渋滞して
いる。海に行く車が多いのだと思うが、この季節はどこが混むか分からないので本当
に時間が読めない。
早めに出たつもりだったが、結局集合時間ピッタリに到着した。藪の高橋さんと坂本
ヒラメさんがいた。他の人は??と聞いたら、やはり遅れているとのこと。途中の道
路で大きな交通事故があったものらしい。すでに日が昇り、ジリジリとした夏の日射
しが頭上から容赦なく放射されている。
予定より遅れること30分、2名を加えた5名で先行することにした。この人数での
作業となると、この暑さの中では2時間が限度だ。後続部隊が少しでも早く到着する
ことを祈りながら川筋の山道を登った。歩いているだけで汗が滝のように流れてくる
のだが、先頭を行く高橋さんの速いこと、汗を拭く時間もない。
ヒノキ林手前の河原で小休止。流れる汗を拭う。河原の涼しい日陰でプロの人達と一
時の語らい。サラリーマンを定年退職して山仕事をするようになったとのこと。一反
1万円くらいの請負仕事で、斜面が急になるほど作業量が増えるので困る、と愚痴を
こぼしていた。下刈りは草が濡れている朝早くか、雨の日に限るとも言っていた。
脚立を乗り越えて植林地に入る。草の伸びが予想以上で、道が見えないくらいだ。こ
れは大変なことになった・・と今日の作業の大変さを予感する。我々が担当してるの
は斜面上部の左側で、そこに登るまでにかなり体力を消耗する。担当場所に着いた時
には滝のような汗でシャツもズボンもぐっしょりになってしまった。
荷物を置き、鎌を握って背丈よりも高くなっている藪に突入する。足場が急で、滑り
やすい。草の背が高く、隣の人が見えないので、声を掛け合いながら作業する。上下
作業にならないように注意しながら声を掛け合う。場所によっては鎌よりもナタの方
が作業がやりやすい。それだけ太い草や木が茂っている。
ヒノキは大半がまだ70センチくらいで、日影にひっそりと立っている。周りの草を
刈ってやり、からみついたツルを取り払ってやると、背伸びするようにシャンとして
見える。確かに今回は下刈りの必要性を痛感した。このままではヒノキに日が当たら
ずに枯れてしまうだろう。植えた木を守るという簡単なことが実感として分かる。
しかし、暑い。死ぬほど暑い。腰の水筒の水はあっという間に汗に変わる。止めどな
く流れる汗は、体中の水分を流し尽くすかのようだ。炎天下のヘルメットがいかに暑
いか、思い知らされた。ヒラメさんのように麦わら帽子が正解だったかもしれない。
1時間過ぎた頃から作業効率がガクンと落ちた。小さな日影を探して潜り込むように
休む。あごからはポタポタと汗が流れ落ちている。下の方から西さんとsionさんの声
が聞こえた。第2陣の到着だ。ちょっと元気になる。急な斜面をへばりつくように登
りながらナタで草を刈る。5分動いて5分休むような作業が続いていく。
ようやく主力部隊が到着した。持っていた鎌を渡し、私はナタの作業に切り替える。
その時上から声がかかり、我々最初から作業していた組は尾根の松の木下で休憩する
ことになった。尾根は風が通り涼しい。日影に腰を下ろし、やっと生き返った。アメ
をもらってなめる。甘さが嬉しい。
一端下に降り、デポしてあった麦茶2リットルを持って作業している人の間を回る。
水を携帯していない人が多いのだ。リュックで背負ってきても、携帯していなかった
ら意味がない。作業しながら水を飲めるようにしておかなければダメなのだ。水筒を
尾根に置いてきて、後で取りに行く人もいた。携帯して作業しないとそういう無駄な
動きが多くなるので注意が必要だ。
10時作業終了。地獄のような炎天下の作業が終了した。あとから来たハミングウェ
イさんも大変だったようだ。下山して河原でクールダウンして集合写真を撮る。また
しても若い人のパワーに助けられた下刈りだった。皆さんお疲れさまでした。
来年はもう少し早い時間に・・・あとはまた明日から。