瀬音の森日記 234
2月の間伐教室と山小屋作り
2002. 2. 16/17
2月16日(土)17日(日)の二日間、小菅の舩木山林にて2月の間伐教室と山小
屋造りが行われた。参加者は渡部、稲垣、ハミングウェイ、わたる、しゃあ、大野、
kazuya、加藤、猫ミュウ、kurooの瀬音の森会員と、オブザーバーとして長南さん、
石田さん、内田さんが加わった13人だった。
朝一番はまず妻壁工事をした。合板を張った妻壁の補強のため、防水シートを張る。
接着剤がついているシートをガンタッカーで打ち付けると黒くキリリとした妻壁が出
来上がった。壁の仕上げ方法はいろいろあるが、どういう方法にせよ防水シートを張
る必要があり、とりあえずこれで下地が出来たことになる。
室内の壁ログは最後の難関を迎えていた。長南さんと内田さんが最後の隙間を埋める
壁ログの加工を行っていた。最後のログ加工は隙間にはめ込む形になるので、寸法が
少しでも違うと入らないので時間がかかる。二人は黙々と最後の埋め込みログを加工
していた。外では稲垣さんが総重量40キロというブロックと鉄筋を運び揚げ、かま
どを作っていた。こうすれば外で煮炊きが出来るとのこと。いつもながらその心配り
と体力に感心する。
山小屋づくりの方は午前中で一段落。初参加の大野君がわたるさんとやってきた。高
校生の会員は初めてなので、ここでじっくり作業をして今後につなげてもらいたいも
のだ。間伐したヒノキの枝処理を担当してもらった。先生役は渡部さん。渡部さんは
間伐だけでなく薪割りも大車輪だった。持参の斧を使ってガンガン薪割りをする。今
晩分の薪はあっという間に出来上がってしまった。
参加者が多く、山小屋に泊まりきれない。ハミングウェイさんが下からテントを運び
上げた。いつも食事をする広場に半割にしたヒノキ丸太を並べ、その上にコンパネを
並べた。平らな3畳のテン場が出来た。この上にテントを張ったところ、すこぶる具
合がいい。平らで暖かくぐっすり寝られそうだとのこと。こうして、なんとか3人分
の寝床が確保できた。
夕方、長南さんと内田さんが作っていた壁ログが完成した。すっぽりと壁に納まった
時に誰からとなく歓声が上がった。長い時間かかって、大勢の人の手によって山小屋
の壁が全て埋まった瞬間だった。これですきま風が入らない壁が出来上がったのだ。
その山小屋に全員が集合して壁完成の宴会が始まった。メインはハミングウェイさん
が持参したサーロインステーキ!それに赤ワインの一升瓶が2本も開けられて回され
る。つまみや料理が次々に回されて、みんなの顔が赤くなってくる。飲んで語らう楽
しい時間はお酒がなくなるまで続いた。
翌朝、目が覚めたら外でみんなが焚き火にあたっていた。ゴソゴソと起き出してその
輪に加わり、乾いた喉を潤すために缶ビールを飲む。じつに旨い!・・・寝起きのビ
ールはななんでこんなに旨いんだろう。朝食はハミングウェイさんが作ってくれたう
どん。体が暖まり疲れた胃にやさしい料理だ。瀬音の森のメンバーはなんでみんな料
理が上手いんだろう。じつに不思議だ。
二日目の作業は間伐と枝打ちだった。私はチェーンソーを使ってデッキ用の製材作業
に没頭していたので、間伐作業の指導はkazuyaさんにお任せした。デッキ用の製材
の第一歩は間伐した4メートルの丸太の皮を剥くこと。この作業が腰に負担がかかっ
てつらい作業だった。わたるさんや内田さんにも手伝ってもらったが、なかなか進ま
ず内心あせっていた。
そのころ、間伐から枝打ちに作業が移り、kazuyaさんの超人的な枝打ちテクニック
が披露された。それを見た人はみんな、あまりの驚きにぽかーんとしていたそうだ。
(横で見ていたみきちゃん談)まず4メートルの一本梯子の上に立ち、目の前にある
ヒノキの枝を20センチくらい残して切り落とす。そしてこの枝を伝ってスルスルと
上に登り、およそ8メートル付近の枝をバサバサと落とし、きれいに枝を切り落とし
ながらスルスルと降りてくるのだ。何とも凄いテクニックで、これこそプロの技とい
うものだろう。
さっそく長南さんとわたるさんが同じ方法で枝打ちをした。二人ともバランス感覚は
抜群なので同じように8メートルまで枝を打った。こうして枝を打つと林がすっきり
して見通しが凄く良くなるのが分かる。それにしても凄いやり方があったものだ。
二日目から参加の猫ミュウさんがドアに鍵を付けてくれた。壁も出来上がり、ドアに
鍵も付いた。山小屋は完成に近づいている。次回はデッキを作ろう。雪の残る斜面で
ヒノキと格闘し、ぜいたくな食事を楽しんで、山小屋の壁を作り上げた二日間はこう
して幕を閉じた。気温は低かったけれど心はポッカポカの二日間だった。
次はデッキだ・・・あとはまた明日から。