瀬音の森日記 235


渓畔林植樹苗の根巻き作業



2002. 3. 9


3月9日(土)秩父市内影森にある東大演習林影森苗畑にて、植樹用苗木の根巻き作
業が行われた。参加者は井上さんご夫妻、藤木さんご夫妻、kazuyaさん、安谷さん、
稲垣さん、しゃあさん、kurooの9人だった。天気は快晴で、暑いくらいの日差しの
中で作業が始まり、和気あいあいの雰囲気で楽しく進んだ。           

まずシオジの苗を根巻きする。大きい苗を選んで、スコップで慎重に根の周りを掘る
。根回りの土を崩さないように慎重に掘りとり、根を整形して麻布に包む。根はかな
り小さく剪定ばさみで整形する。kazuyaさんが実演してくれたのを見ながら、そん
なに小さくして大丈夫なのか心配したくらいだ。まあ、根が小さい方が軽いからいい
んだろう程度に考えていたが、じつは根を小さくした方が細かい根が大量に再生する
ので活着しやすいのだそうだ。何ごとも理由があるものだ。           

その麻布で包んだ根を土が崩れないように、麻ヒモで固く縛って固める。これを別に
掘った穴に仮植する。一連の作業を終えると汗が流れるくらい暖かい。シオジ20本
、ケヤキ20本の苗を根巻きしなければならないので忙しく動き回る。久しぶりに参
加した井上さんも額に汗を光らせながら奮闘している。吉瀬さんは花粉症のマスクが
つらそうだ。稲垣さんとしゃあさんはすでに片肌脱ぎになっている。       

kazuyaさんが演習林のミニユンボを運転してきた。カツラの7年生の大苗を掘るため
だ。土が硬く、とても手では掘れないのでユンボで掘ることにしたのだ。午前中に何
本かの大苗を掘りこれは大変な作業だと実感した。お昼のサイレンが鳴っている。 

昼食は天気がよいので庭にテーブルを出して食べる。思い思いのお弁当が開かれ、い
ろいろなものが回される。青空の下での昼食はまた格別だ。黄色いマンサクの花が満
開で、ミツバチがたくさん飛び回っている。普通この時期ではまだ飛ばないのだが、
今日は暖かいのでブンブン飛んでいる。水場には水を飲みに来るミツバチが群がって
いる。食後のひとときをミツバチ観察で楽しんだ。               

午後はカツラの大苗を掘った。たいへんな力仕事で、大汗をかいてしまった。ユンボ
で溝状に穴を掘り、根回りをスコップで掘るのだが、堅くて堅くてスコップを握る手
にマメが出来るほどだった。この苗の根が大きくて大変だった。ノコギリで切断した
りして小さく整形するのだが、それでも20kg以上もある。根巻きをして別の場所に
仮植するのだが、あまりに根が小さくなってしまって、風が吹いたら倒れてしまうん
じゃないかと心配するほどだった。                      

大苗を20本根巻きして仮植し、最後にツリーシェルターの使い方を勉強した。苗の
横に二本の支柱を打ち込み、苗の上から筒のようなツリーシェルターをかぶせる。こ
の時、苗の芽をもぎ取らないように慎重にていねいにかぶせなければならない。そし
て支柱とシェルターを専用のバンドで固定する。畑での作業は完璧に出来た。ただ、
これを石だらけの河原で出来るかどうかが問題だ。こればかりは実際にやってみなけ
れば分からない。                              

あとは当日にゆだねることとして作業は終了した。参加して頂いた皆さんお疲れさま
でした。当日まで仮植した場所で植樹の時を待つ苗が無事であることを願って記念写
真を撮って解散した。                            

それにしても暖かい1日だった・・・あとはまた明日から。