瀬音の森日記 275


荒川水系渓流保存会総会に出席



2003. 2. 9


2月9日(日)荒川水系渓流保存会の総会に出席した。保存会は荒川水系のチチブイワ
ナを保護し、増殖させて稚魚放流を行うなどの活動をしている団体で、秩父を拠点に活
動しており、私は広報担当で会報作りなどを手伝っている。瀬音の森の会員もこの会に
入っている人が多い。kazuyaさん、安谷さん、JICKYさん、石川さん、関根さん、岡野
さんなどが保存会の主旨に賛同して会員となっている。              

総会は定刻の1時に秩父市内の婦人福祉会館会議室で始まった。会長の須崎さんが議事
進行を努め、淡々と議事が進行した。平成14年度事業報告、会計報告、監査報告、役
員の承認と進み、平成15年度の事業計画となった。今年度の活動の内容は1、イワナ
生息調査 2、イワナの飼育について 3、稚魚放流について 4、チチブイワナ保護
啓発活動について 5、監視活動について 6、勉強会の開催について 7、親睦会の
実施について 8、助成金の申請について 9、ホームページについて 10、NPOに
ついて などなど多岐に渡った。                        

詳細については記述出来ないので、私なりに保存会の方向性を書いてみたい。今回の参
加者が大宮、川越、板橋、東村山、東久留米など秩父市内のメンバーよりも多市町村の
メンバーが増えてきている。この事が良いことなのか悪いことなのか判断に苦しむ場面
だ。実際の活動は近場の会員にお願いする事が多い現状に加えて、技術レベルの高い会
員が少なくなりつつあるのも問題だと思う。反面、より広い範囲でチチブイワナの保護
意識が高まっているとも言え、広報部としては心強い限りだ。           

私自身の課題でもあるのだが、飼育の技術を磨くこと、調査活動に参加すること、分析
やまとめを手伝うこと、など実際の活動に参加することが全てであり、やるべき事がじ
つに多い。しかし、実際には瀬音の森の活動を優先するために活動に参加できない。活
動する少数のメンバーに負担が重くのしかかり、いつの間にか活動自体が先細りになる
・・・こういう展開にならないよう広報活動を展開しなければならないので責任を感じ
る。瀬音の森でも同様の問題が発生しており、そこを打開できるかどうかが会として次
のステップに行けるかどうかの分かれ道になっているような気がする。       

様々な問題があることを共有して会議が進められ、3月30日(日)に池の清掃、4月
6日(日)に浦山川大久保谷の調査、4月20日(日)に稚魚放流、5月17日(土)
に金山沢でのイワナ捕獲などが決まった。私自身も秩父の年券購入も決めて、今年はな
るべく保存会の活動に参加しようと心に決めた。まあ、どうなるか先のことは分からな
いが、今年は秩父に行く機会が多くなることは間違いない。            

総会の前にお世話になっている守屋さんの家に寄った。森林インストラクターとしての
はなはだ心許ない林業技術を磨くためにプロの守屋さんに教えてもらえる事は多く、勝
手に弟子入りする事を考えていた。守屋さんのような林業の担い手が高齢化し、技術が
伝えられないまま消えてしまうことは何としても避けなければならない。炭焼きや伐採
の技術だけでなく、山の知識を受け継ぐことが出来れば嬉しいし、それをすることが我
々の世代の役割だと思う。                           

守屋さんの家の暖かい土手にはフキノトウが芽を出していた。春の香りを振りまくフキ
ノトウを摘んで袋に入れながら、春が来たことを実感していた。          

遠い雪の山に思いをはせながら・・・あとはまた明日から。