瀬音の森日記 287


小菅のコンポストトイレ工事



2003. 4. 12.13


4月12日(土)13日(日)の二日間小菅のトイレ工事をした。今回は床板を作るこ
と、壁ログを作ること、柱加工を終えて組み立てまで行くことを目標にしていた。参加
者はハミングウェイさん、あきおさん、加藤さん、ヨシカズさん、渡部さん、長南さん
、kuroo、そして斉藤さんご一家4名を加えた11名だった。           

天気予報が雨だったので心配していたのだが、雨は夜になって少し降っただけで、作業
には何も問題なかった。駐車場にはまだ誰も来ておらず、長南さんと二人で夕食の山菜
取りに励んだ。河原にはワサビの小さいのがたくさん生えていたし、土手にはイチリン
ソウやノカンゾウがたくさん生えていた。ワサビは水場に移植するために大きな株も採
集した。4月になると野に食べるものがたくさんあるので山遊びが楽しくなる。   

到着したハミングウェイさん、あきおさんも加えて山登り。山小屋でひと休みしたあと
すぐに作業に入った。柱の加工、壁ログの加工をしているうちに渡部さん、加藤さん、
ヨシカズさんがやってきて作業に加わる。コンポスト作りやら、焚き火場横の拡幅工事
やらと忙しく動き回った。焚き火場横は石垣になっていたのだが、それを崩し、山の斜
面を削って平らにし、ベンチをおけるようにしたかったのだ。ところが大きなヒノキの
切り株があり、それを取り除くのが大変だった。間伐材で土留めを作り、そこに崩した
土を放りこんで畑のようなテントスペースのような場所も出来上がった。      

午後にはさいとうさん一家も来て山小屋は一気ににぎやかになった。奥さんとリク君、
ミクちゃんの3人も元気に山登りをしてきた。さっそく渡部さんの薪割り教室が始まっ
た。渡部さん自慢の斧を手に3人が大奮闘。立派な薪が沢山できた。柱の加工は2本も
終了して初日が終わった。予定以上の進行に明日の組み立てが見えてきて気分がいい。
あとは梁を4本加工して、桁を3本加工すれば組み立てに入れる。         

さいとうさんが揚げ餅を作って作業中の我々に配ってくれた。海苔で巻いた揚げ餅の旨
いこと。ちょうどお腹が空いてきた所だったのでじつにタイミングのいい食事だった。
新しく出来上がった焚き火場で焚き火を囲み、体を暖めてながらビールなんぞを飲むと
いう労働後の正しい休息を楽しんだ。デッキでは夕食の準備が進み、渡部さんのニンニ
クベーコンカンゾウ入りパスタが絶品でした。炭火で焼き鳥を焼き、鍋料理に舌鼓を打
ち、リクとミクの宴会芸を楽しむという楽しい夜だった。             

翌日は渡部さんの焼きそばでスタート。材料を順番に並べてから作り出す出際の良さが
渡部さん風で、手早く炒められた焼きそばの旨いこと。朝プシュの音とともにあっとい
う間に無くなってしまい、追加を作る羽目になった。中華鍋が重くて腕が痛いと渡部さ
んはこぼしていた。トイレ工事は梁の加工に入った。さいとうさん一家が床板を作って
いる。便器を納める穴を開けるのに苦労している。朝から頑張って、10時には加工が
終わった。いよいよ組み立てだ。果たして上手くいくだろうか。          

柱2本に梁を2本はめ込み、大きな鳥居のようなものを作る。ほぞ穴にほぞが入らず、
修正しながら、最後はカケヤで叩き込む。多少きつい位の方が頑丈な出来上がりになる
ので修正し過ぎないようにする。鳥居を二つ、トイレ設置場所に運び、基礎のコンクリ
ートの上に乗せ、梁位置で水平を測る。水平になるように長い方の柱をノコギリで切り
落とす。2本とも同じようにして水平を出し、柱の上に桁を乗せる。ゴムハンマーでほ
ぞ穴に柱のほぞが入るように桁の上から叩き込む。こうして柱4本に縦横の支えがつい
た家の外枠が出来上がった。                          

次は下の梁の上に床板を乗せる。直角を出して床板をコーススレッドで固定した。そし
て壁ログをはめ込む時になって、なんと寸法違いが発覚!側面の壁用に加工した壁ログ
が10センチ短かったのだ。原因は単純に私の計算違いで、一瞬頭の中が真っ白になっ
たが、すぐに気を取り直し新しく壁ログを作ることにした。責任を感じて、山から壁ロ
グを切り出す仕事は自分でやり、みんなに皮をむいてもらった。申し訳ない気持ちでい
っぱいだった。やはり自分の中に「トイレだし・・」というような少し安易な気持ちが
あったのかも知れない。                            

小一時間皮むきで汗を流し(この時間はすでに暑くて夏のような天気になっていた。)
壁ログを組み込み、上の梁にポストを立て、真ん中の桁を乗せた。そして出来上がった
桁の上に登り屋根用の垂木をコーススレッドで固定した。ここで長南さんに変わっても
らい、その後の屋根張りを頼んだ。高所作業で長南さんの右に出るものはいない。半透
明の波板が張られ、床に便器をセットして全員で記念写真を撮った。二日間でここまで
出来たのは驚きで、予定以上の速さだった。基礎の寸法を間違えたため、二本の柱はや
や斜めについているが、安全上の問題はないだろう。あとは壁の上段とドアを仕上げる
だけだ。何とか完成が見えてきた。                       

まるで夏のような暑い1日・・・あとはまた明日から。