瀬音の森日記 353
丹沢笹子沢ヒノキ林裾払い
2005. 1. 29
1月29日(土)瀬音の森が管理を任されている丹沢笹子沢左岸のヒノキ林の枝打ち作
業を行った。11月と12月に藪の高橋さんの呼びかけで行われた作業の続きで、その
時には参加できなかった事から今回の参加になった。参加者は藪の高橋さん、坂本ヒラ
メさんとkurooの3人で、主に修正作業になる予定だった。このヒノキ林は枝が伸びて
真っ暗になり、林床に光が入らなくなっている。このような若い林の枝打ちを裾払いと
言い、若い林の重要な管理作業となっている。
笹子沢入り口は林道工事でまったく様変わりしていた。ユンボなどの重機が入り、斜面
が切り崩され、土砂が川を覆っていた。工事現場の中を重機の動きを避けながら通過し
、堰堤に掛けられたアルミ梯子を登り、いつもの登山道に出た。これだけ大規模な工事
が行われるとこの周辺の環境に大きな影響がありそうだが、抜ける事も出来ない林道を
なぜ作るのか、藪の高橋さんも不思議がっていた。この規模で林道が開削された場合、
我々が植林したヒノキ林も影響を受けるに違いない。
途中の杉林の立木に赤いテープが巻かれており、伐採予定である事が示されている。林
道工事に関連したものかどうかは分からないが、せっかくここまで育ったものを毎伐す
るのも、何というかもったいない話だ。作業地入り口で一休みし、脚立で柵を越えて入
山する。懸念していた残雪もなく、道は歩きやすかった。作業場所までにもう一つの脚
立を越えた。
11月と12月に裾払いした場所を確認する。少々枝を切りすぎた部分もあるが、すっ
かり明るくなった林床が歩きやすかった。さっそく作業に入り、前回作業した場所の1
本1本を確認して、修正作業をした。急斜面の足元が崩れ得やすいので、注意しながら
の作業となった。上の枝を切る作業なので、足元を注意しないと転倒する危険もある。
遠くに丹沢の山並みが見える。スギ林の多いところは赤茶色になっていて、花粉が去年
の倍飛ぶというニュースを裏付けていた。
この作業地は柵で囲んであって、鹿の進入を防いでいるはずなのだが、柵の内部に鹿の
糞が大量に落ちている。こうして作業している足元にも落ちているし、斜面には鹿の通
り道になっているような跡が何本もある。こうしてヒノキを植え、裾払いや枝打ちをし
ても鹿がいては枝先を喰われたり、幹の樹皮を喰われたりしてヒノキが成長することは
難しいだろう。丹沢の林業が直面している鹿の食害は、大きく環境が変わって、鹿が激
減しない限り無くなることはない。将来を考えると暗然たる思いが強くなる。いったい
どうすれば良いのか・・・
午前中で作業を終えたので下山し、ハミングウェイさんとも連絡を取り、山中湖畔で待
ち合わせをすることになった。ハミングウェイさんは東名高速の事故渋滞に巻き込まれ
て遅れたようだ。我々も車で山中湖に向かった。ひたすら雪の残る山道を走って山中湖
に行き、坂本ヒラメさん推薦のうどん屋さんに着いた。ここは地元の粉を使った手打ち
うどん屋さんで、地元のお母さん達がやっている店だ。大盛り肉うどんが600円とい
う安さ。うどんも味が良く、ひさしぶりに美味しいうどんを堪能した。
ハミングウェイさんと待ち合わせしている立ち寄り湯はさらに山中湖を周回したところ
にあるので、美味しいうどんでお腹いっぱいになった3人は再び車で走り出した。石割
の湯は土曜日ということもあり、駐車場も一杯だったが、なんとか空いている場所を見
つけて停めた。温泉に浸かっている間にハミングウェイさんも何とか無事合流し、今晩
の宿、道志村にある藪の高橋さんの山荘に向かった。途中でお酒やつまみを買い込んで
今夜の宴会の準備も抜かりなかった。
夜の宴会は楽しかった・・・あとはまた明日から。