瀬音の森日記 362


第4回 窯の壁・屋根・焚き口作り



2005. 4. 2/3


4月2日(土)3日(日)の二日間、4回目の炭焼き窯作りの作業が行われた。参加者
は渡部さん、加藤さん、稲垣さん、しゃあさん、タンポポ屋台さん、関根さん、安谷さ
ん、kazuyaさん、kurooの9名だった。                     

今回の作業は炭焼き窯の床を整形し、突き棒で固く突き、細い枝を平らに敷き詰めるこ
と。そして、スギの枯葉を敷き、その上に丸太を縦にびっしりと詰め込むこと。そして
、その丸太の外側(炭窯の壁になる部分)を突棒で突き込み、なるべく壁の粘土が丸太
に密着するようにすること。さらに丸太の上部をドーム型にチェーンソーで刈り込む作
業。梁をセットして、窯の屋根に当たるドーム型を小枝で作る作業。などが行われた。

まず床を固く平らにする作業からスタート。石灰を沢山撒いてなるべく固くなるように
する。大量の石灰を撒いて関根さんがむせ込んでいた。それを突き棒で突き固めるのだ
が、粘土なので突けば突くほど柔らかくなって困った。どんどん柔らかくなる床に石灰
を大量に撒いて何とか固めた。次はその床に杉の枝を丁寧に並べて敷き詰める。杉の枝
は湾曲しているので、その曲がりを窯の内側の曲線に合わせて並べ、きれいに揃えると
何だか巨大な鳥の巣を作っているような感じになる。丁寧に10センチほどの高さに積
んで平らにした枝の上に今度は枯れた杉の葉を10センチほど積み込む。これが炭焼き
窯の床になる。敷いたものは最終的に全て燃えてしまうように乾燥しているものでなけ
ればならない。火の回りを良くする働きもある。                 

先日切って割っておいた間伐材を立てて床に積み込む作業が始まった。杉田さんの指示
で隙間無くビッシリと積み込むので大勢の手が必要となった。なるべく木が垂直になっ
て、隙間が無い状態にしなければならない。外側の壁になる部分になるべく平らな部分
を使い、大量の薪を積み込んだ。丸太を運ぶ人、並べる人、倒れないように押さえる人
、全員で協力してなんとか無事に積み込みが終了し、午前中の作業が終了した。ここま
でくると炭焼き窯作りの実感が湧いてきた。                   

昼は管理棟前で思い思いに食べ、焚き火で体を暖めました。ちょっと二日酔い気味だっ
たというkazuyaさんが到着して盛り上がり、そのまま午後の作業に入った。午後の作業
は詰め込んだ丸太を番線で締め上げ、上部をドーム型にチェーンソーでカットすること
だった。チェーンソーを交代で使いながら、微妙なカーブを削り出すのが大変だった。
私と渡部さん、関根さんが交代で削り、仕上げは杉田さんが行った。そして、出来上が
った丸太のドームの周囲を全員で棒を使って突き固めた。この作業が炭焼き窯の壁の出
来を左右する大切な作業なので、全員で懸命に突いた。ワイワイ言いながら日頃の憂さ
晴らしも兼ねて、力いっぱい突きまくって大汗をかいた。             

関根さんが窯の梁用の杉を2本間伐し、4mの長さに切断する。これは明日加工する。
杉田さんは耐火レンガで焚き口作りを始めた。渡部さんがセメントをこねてサポートし
ている。壁突き部隊に疲労の色が見え、だんだん勢いが無くなってきたのを見計らって
杉田さんが「その辺で終わりにしましょう」と声をかけてくれた。これで初日の作業が
終了した。全員、後かたづけをして管理棟に戻る。                

今日も渡部さんが食事当番を担当してくれた。カレーを作るということで、ジャガイモ
の皮むきを手伝っていたら包丁で手を切ってしまい、とんだ邪魔をしてしまった。手伝
いも出来ず情けない。鍋で炊かれた御飯も美味しかったし、特製カレーも美味しかった
。さっと作ってくれた明太もやしも美味しかった。渡部さん、ごちそうさまでした。 

二日目の作業は窯の屋根に梁をつける作業から始まった。4mの杉丸太2本を並べて、
積み込んだ丸太の中央に上に乗せ、番線で固定し、ドーム型にカットする。その梁の周
囲に10センチに刻んだイタヤカエデの枝を1本1本乗せて行く。屋根全体がなだらか
なカーブを描くように、尚かつ隙間がないように修正しながら枝を乗せていく。この屋
根のカーブが炭焼き窯の屋根の内側になる訳で、なるべくなだらかで凸凹がない状態に
作り上げなければならない。時間のかかったきれいなドームが出来上がり、二日目の作
業が終わった。窯の本体を作る作業に入ってから見る見る出来上がって行く様子はとて
も楽しいものだった。杉田さんの指導に感謝。                  

川辺にはキブシの花が咲いていた・・・あとはまた明日から。