瀬音の森日記 458




小菅の山小屋デッキ作り



2008. 4. 19


小菅の山小屋のデッキを作り直す作業をした。


4月19日(土)朝7時半にJICKYさんを乗せ青梅の駅に向かう。青梅駅では会社の加藤
君を拾って、一路小菅を目指す。奥多摩は桜が満開で、花吹雪の中を走り抜ける素晴らし
い景観を楽しむことが出来た。いつもの駐車場で渡部さん夫妻が山登りの準備をしていた
ので挨拶する。奥さんとは初めて会うが、きさくそうな笑顔の素敵な人だった。すぐに我
々も山登りの準備をする。野村さんと加藤さんが先に登っているそうだ。JICKYさんに工
具やビールの重い荷物を運んでもらう。JICKYさんは訓練にちょうどいいという。ありが
たいことだ。若い加藤君にグレンシュフォシュを運んでもらう。これは杭打ちに使う。 

いつもの山道だが、昨日の雨の影響か、とても涼しく快適だ。ひと汗かいて山小屋に着く
と、みんな揃っていた。水場も問題なく使えるそうで安心した。すぐに作業メモを出して
今日の作業を説明する。今日は半割り丸太の裏側加工。桁に乗る部分、料端と真ん中のそ
れぞれ20センチくらいを厚さ4センチに揃えて削る作業だ。20数本の丸太を手分けし
て加工してもらわなければならない。野村さんには桁の墨付けを頼んだ。桁は3本ある。
ちょうどNAKANOさんが登って来たので手伝ってもらう。              

私はチェーンソーで杭を作る。次は墨付け終わった桁を墨通りに水平にカットする作業に
入った。チェーンソーは一台なので作業手順を間違えないようによく考えながら進める。
みんなはノコギリで1センチ幅に切り込みを入れ、20センチ切ったら金槌でたたき割り
、最後はノミで平らに削る。この方法が切りすぎないので確実な方法だ。腕の力が必要な
ので大変な作業でもある。午前中に桁の水平加工は終わった。昼のサイレンが鳴ったので
各自昼食にする。晴れて気持ちいい空が広がっている。昨日の雨で湿っているので焚き火
がなかなか火が付かない。渡部さんがあれこれ工夫してやっと火がついた。やはり、休憩
は焚き火を囲むのがいい。                            

古いデッキ作りをしていた時に移植したマメザクラが咲いていた。白い小さいマメザクラ
の花が可憐で綺麗だったので写真に撮る。猫さんの追悼で植えたヤマザクラはまだ咲く気
配はない。もう2〜3年かかるかもしれない。鹿に枝を喰われているのが心配だが、大き
く育ってもらいたいものだ。焚き火の周りでは各自思い思いの昼食を摂っている。私は午
後の作業に向けてチェーンソーの刃を研いでいた。                 

午後の作業は古いデッキの解体から始まった。まず、半分をチェーンソーで切り離し、一
本一本分解して、短く切断する。乾かせば良い薪になる。山小屋側に杭を3本正確に並べ
て打ち込む。太い杭をグレンシュフォシュで打ち込む。カケヤよりも重いので作業効率が
いい。次は真ん中と手前の部分を解体する。これもチェーンソーで切り分ける。釘が斜め
に打ってあった場所でチェーンソーの刃が釘を噛んで嫌な音がした。とたんに切れなくな
るチェーンソー。解体が終わり、残った杭を使えるかどうか確認する。何本か交換しなけ
ればならないようだ。このころには全員作業が終わっていて、解体や杭打ちを手伝ってく
れたので作業は早かった。                            

センターの杭を中心にして、水準器で水平を出しながら全ての杭を同じ高さにチェーンソ
ーでカットする。桁を3本乗せてT字金具で両側を固定する。そして半割丸太を桁の上に
並べて間隔を調整する。何本かセンターの切り込みが合ってなかったものがあったので、
修正して乗せ直す。以前のデッキよりも10センチ低くしたので登りやすい。全員で釘打
ちをする。桁に丸太を固定して、デッキが出来上がった。チェーンソーで小口を切り揃え
、桁の出っ張りを切り落として、デッキが完成した。                

何だかあっという間に出来上がったような早さだった。みんな作業慣れしているというか
、手際が良くて素晴らしい。出来上がったデッキは今日は土足厳禁。丁寧にゴミを掃き落
とし、寝転がるとほのかにヒノキの香りがする。真新しいデッキの上で完成記念のビール
を飲んだ。これがじつに旨い。いやあ、素晴らしい出来上がりだ。          

夕方近くなっていたので炭火を熾し、焼きものが始まり、宴会へと突入していった。渡部
さんの奥さんがうどんとすいとんを作ってくれた。温かい料理がじつに美味しかった。廃
材を燃す大きな焚き火が暖かい。焼酎のお湯割りが胃にしみ込んでいく。ゆったりとした
酔いに身を任せる。焚き火が暖かくて幸せな時間だ。デッキで飲んで、寒くなったので山
小屋の中に移動してまた飲んだ。そのうちに眠くなったので、デッキに寝袋を出してもぐ
り込んだ。今日は外のデッキで寝る。                       

朝早くから焚き火をしている人がいた。起きた時はもうみんな焚き火の周りでくつろいで
いた。朝の挨拶をして缶ビールを持ち出す。恒例の朝プシュが喉にしみ込む。焚き火の前
の朝プシュがじつに旨い。朝食は渡部さんの奥さんが作ってくれたお蕎麦と雑炊。熱々を
おなか一杯食べてみんな大満足。しばらく思い思いにくつろいでから片付けと掃除。焚き
火の火を消して、最後はデッキをブルーシートで覆った。こうしておけば雨に腐ることも
なくなる。今日は下山してから、畑でジャガイモを植える作業が残っている。野村さんが
ジャガイモを持ってきているのだ。急いで下山する。                

畑は相変わらずデコボコだった。野村さんがコマメを運んできた。車輪を金具に取り替え
耕耘を始めたが、表土が固くて耕耘がなかなか出来ない。やはり、放置するとどんなに良
い土でも固くなってしまうのだろう。あまりに遅いコマメに業を煮やしたJICKYさんが鍬
で掘り起こし始めた。鍬で掘った穴に直接肥料を入れ、イモを植え付けている。それはい
くらなんでも・・・と思ったが、野村さんも意義を唱えないので、まあいいか。あっとい
う間にジャガイモ植えは終わってしまった。これで育つかどうか・・それよりも、イノシ
シよりも早く収穫できるかどうか。7月になるのが待ち遠しい。           

作業終了してそのまま解散した。