瀬音の森日記 486
3月の間伐教室
2009. 3. 15
二日間の予定だった間伐教室は、荒天のため日曜日の一日だけ開催された。
3月15日(日)日立の山崎山林にて3月の間伐教室が開催され、里山整備作業が行われ
た。本来は土曜日日曜日の二日間予定されていたのだが、土曜日が春の嵐状態で大荒れの
天気だったので、急遽日曜日のみの作業となった。参加者はNAKANOさん、山崎さん、そ
して私kurooの3名だった。日曜日だけの参加では時間が厳しいのでと渡部さん夫妻が参
加できなかったのが残念だった。
今回の作業は椎茸の植菌がメインの作業だった。前日の雨でぬかるんでいないか心配だっ
たが、山は水はけが良く、作業するのに何の問題もなかった。現場に到着し、すぐに積ん
でおいたホダ木をテン場に運び、栗の木にもたれるように並べる。コマ打ちをしようと電
動ドリルを取りだしたら、放電してしまっていて使い物にならない。急遽山崎さんが知り
合い宅に充電に行く。NAKANOさん持参の電池ドリルと私のコマ打ちハンマーで少しずつ
植菌を進める。充電の終わった電動ドリルが来てからはあっという間に作業が進み、2時
間ほどで500個のコマを打ち終わった。
コマ打ちの終わったホダ木をヒノキの根本に運んで伏せ込む。伏せるのはヨロイ伏せで立
て込む。上にヒノキの枝を乗せて直射日光を遮断する。こうして伏せて2年間放置し、菌
がホダ木に回るのを待つ。来年から椎茸は出るが、二年目からが本格的な収穫になる。二
年後、1本ずつ水に浸けてから伏せ直すと椎茸の出が良くなる。二年後にホダ木を参加者
に配布することも考えている。順調にここまでの作業が終わり、次はテン場からヤマザク
ラまでの藪払いに入った。ここは藪が濃い場所なのだが、ヤマザクラが咲くのを見たいと
いう山崎さんの熱意に応えて3人で藪払いに突入した。
作業が一段落したところで昼になり、テン場に戻って昼食にした。3人思い思いの昼食。
私はお湯を沸かしてカップラーメンを食べた。昨日の大雨が嘘のように良い天気で、暑い
日射しが降り注いでいる。汗をかいた体に風が心地よく通り抜ける。里山はまだ冬の装い
だが、これからあっという間に緑に覆われることになる。残念ながら筍はまだ出ていなか
ったが、春の気配はすごく濃くなっていた。
午後の作業も藪払い。チェーンソーを使ってガンガン切り倒す。取りあえず灌木を倒すだ
け倒して、処理は後回しにする。両腕と腰が悲鳴をあげるころ、やっと藪を倒し終わった
。後は枝を切って処理するだけだ。NAKANOさんが「kurooさん切りすぎ!」と叫ぶ。
3人でやっている割りには広い面積がきれいになっている。山崎さんも作業の速さに驚い
ている。テン場からヤマザクラまで、鬱蒼としていた藪が切り払われ、見通しが良くなっ
た。ここで休憩に入る。腰が痛い。「刈り払い機が必要だね」と二人が言う。本当に刈り
払い機があれば楽だと思う。来年は是非買って楽をしよう。
休憩中に私は竹を割る。じつは畑のイノシシ除けの柵を竹で作ろうと思っている。山崎山
林で倒した竹は利用方法がないのでそのまま放置されている。これを2メートルに切って
四つ割りにしたものを畑に運ぼうと思っていた。二人が休んでいる横でカンカンと作業を
始めた。竹を割るのも面白い作業なので、やっているうちに夢中になってしまう。
ひと休み後、最後の作業にかかる。倒した灌木の枝処理だ。ここからはナタを使っての腕
力勝負。ナタはなるべく手元に近い部分を使うようにすると疲れない。ナタ自体の重さを
利用して切るようにするのが使い方のコツだ。慣れてくると半分の力でスパッと切れるよ
うになる。山のような灌木も見る見るきれいになくなって、ヤマザクラがハッキリ眺めら
れるようになった。しかしまあ、3人でよくこれだけの面積をやったものだ。
午後3時、作業終了。本当に充実した山仕事だった。竹ベッドに寝転がって腰を伸ばす。
真っ青な空を白い雲がすごく早く流れていく。何だかすごく気持ちいい。