Jリーグ引き分けで4位に後退


8月24日(水)ヴィッセル神戸との試合を駒場スタジアムで観戦した。


05Jリーグ第20節:ヴィッセル神戸:駒場スタジアム

浦和駅から駒場スタジアムまで歩いて行く。駅前の商店街にはレディアの旗やレッズの
Lフラッグが掲げられ、今日の試合を演出している。スタジアムまで20分ほどの道の
りが試合への気持ちを高めてくれる。赤いレプリカを着た沢山の人に混じって黙々と歩
く。聖地への巡礼者のように敬虔な気持ちで、今日の勝利を願いながら黙々と歩く。サ
ッカーと宗教は似たところがあるのではないだろうか。巡礼者は勝利という無上の喜び
に身をゆだねる為にひたすら己の声と手拍子と祈りを捧げる。結果は神のみぞ知る。 

スタジアムの入り口でマッチデープログラムを売っている。 今日の表紙は山田。今日出場すれば300試合になる。

スタジアム前でいつものようにマッチデープログラムを買う。200円でこれだけ内容
の濃いプログラムは素晴らしい。情報満載で、今日の試合の見どころやスタメン予想、
前試合の感想や選手の言葉などが素晴らしい写真の数々とともに掲載してある。観戦時
の楽しみの一つだ。いつものように2番ゲートから入場する。シーズンチケットの席は
いつも同じ席なので、駒場ではいつもこの入り口から入場する。2階に上る階段を上が
ると手すりの向こうに緑色のピッチと赤い服で染まったバックスタンドが見えてくる。
試合への期待が否応にも盛り上がってくる瞬間だ。同時に出島と呼ばれるアウェースタ
ンドが目に飛び込んできて、対戦チームサポーターの姿を確認することになる。   

続々とサポーターが集まってくるスタジアム前広場。 グッズショップと売店が並んでいる。今日はまだ人が少ない。


スタジアムの照明灯が目に入る。期待が高まる。 いつもこの2番ゲートから入場する。


入り口で持ち物検査とチケットチェック。カードがもらえる。 入り口近くのパンフレット置き場。各種行事のパンフがある。


2階の売店。ここで生ビールを買って席に向かう。 階段を登るとピッチが見える。まだ早いので人が少ない。

今日の相手はヴィッセル神戸。最下位に沈んでいるとはいえ、レッズとやる時にはいつ
も厳しい戦いをしてくる嫌な相手だ。今までもスッキリ勝ったという記憶は無い。こう
いう試合は何となく嫌なものだ。勝って当然というような気分が試合前に漂う時ほど難
しい試合になる。双眼鏡で応援席の様子や神戸サポーターの様子やアップする選手の様
子を見ながらチェックする。神戸の選手は動きがいい。監督が替わり、補強した選手も
多く、前回対戦したチームとは別のチームになっている。鹿島から金古が、横浜から遠
藤が加入し、新外国人はDFにマルティン、FWにイヴォといずれもチェコ出身の選手
が加入した。嫌な存在のホルヴィも健在なので厳しい戦いになりそうだ。      

JICKYさんも試合開始に間に合い、一緒に声援を送る。キックオフから神戸の選手の出
足がいい。アップの時と同じテンポでボールが回り、レッズの選手はそれを追いかける
展開が続く。レッズはパスを回すのだがシュートまで行けない。神戸のディフェンスは
じつに堅実なプレーをしている。最下位のチームとは思えない。深い位置からのカウン
ターも鋭く、何度か危うい場面が出る。「こんなはずでは・・」というような雰囲気が
ピッチとスタンドに漂い始めた前半34分、平瀬にゴール前混戦のボールを押し込まれ
て先制されてしまった。駒場を覆う重い溜息。その後怒濤の攻めが見られるかと思いき
や、失点前と変わらない攻めが続くのみで前半を終了してしまった。        

試合が始まった。レッズは先行されて苦しい展開。 試合内容が悪いのでJICKYさんも静かだ。

ギドは前半動きの悪かったサントスと酒井を岡野と山田に変えてきた。後半開始からレ
ッズの怒濤の攻撃が始まった。今日が300試合目になる山田がボールを持って前に前
にと突っかける。前半には見られなかった前への突進だ。全体が前がかりになり、こぼ
れ玉を取れるようになった。こうでなくちゃいけない。そして待ちに待った同点ゴール
が生まれた。後半6分、岡野が上げたクロスを永井がヘッドで押し込んだ。駒場は爆発
し、大声援が湧き上がった。「よし、これでいける!」誰もがそう思ったに違いない。

ところがそのわずか4分後に岡野が三浦をゴールまで30m地点で倒してしまい、フリ
ーキックを与えてしまった。嫌な距離のフリーキックだった。都築に向かって祈るよう
な声援が送られたが、三浦のナックルシュートは無情にもゴールポストギリギリに飛び
込んでしまった。これはもう三浦のキックを褒めるしかない。ワールドクラスのじつに
鮮やかなフリーキックだった。あそこに決められては誰にも防ぎようがない。    

またもレッズは追う展開になってしまった。神戸は守りを固めてカウンター狙いに徹し
てきた。こうなると神戸は強い。レッズの攻撃はことごとく跳ね返され、機を見て攻め
上がるパクカンジョやホルヴィのカウンターへの対応に追われることとなった。ロング
ボールを相手ゴール前に放り込むのだが、これも精度を欠いて有効な攻めにならない。
時間がどんどん進み「これはもうダメか・・」と思い始めた後半44分ロスタイムだっ
た。岡野とのワンツーでゴール前に飛び込んだポンテの右足がボールをとらえた。ボー
ルはワンバウンドしてGKの手をすり抜け、ゴールに飛び込んだ。神様ポンテの同点弾
が炸裂した。スタンドは総立ち、熱狂の渦になり「もう1点、もう1点!」の大コール
が湧き上がり、選手は怒濤の攻撃を繰り返した。惜しいシュートもあったのだが、時間
が無かった。長いホイッスルが吹かれ、試合は同点で終わった。          

終了間際の同点なのだから負けなくて良かったと言えばよいのだろうが、気分はまるで
負けたかのような重いものだった。選手の挨拶の間、ずっと続いていた「浦和レッズ」
コールは「そんな事でいいのか、次は絶対勝てよ」というサポーターの声だったに違い
ない。首位鹿島との勝ち点差は9に広がり、順位は3位から4位に落ちた。でも、まだ
優勝の望みが無くなった訳ではない。                      



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