今期を占う開幕戦はガンバとドロー


開幕戦はガンバとの連戦。はたして連勝なるか?万博競技場にて観戦した。


2006 J1リーグ戦 第1節:ガンバ大阪:万博競技場


のぞみの車内で見た富士山。これは縁起がいい。 茨木市内に立っているガンバを応援する幟(のぼり)旗。

のぞみ49号は定刻に新大阪に到着した。足早に改札を出て在来線のホームに向かう。
新幹線にもこのホームにも赤い人がチラホラと見える。今日はいよいよ開幕戦だ。茨木
駅で降りて万博スタジアムに向かって歩く。天気が良くて暑くなり、ニットマフラーを
外し、上着も脱いで歩く。道の向こう側にも赤い人のグループが歩いている。途中にあ
ったトンカツ屋さんでカツ弁当を買う。その場でカツを揚げてくれて、熱いものを詰め
てくれた美味しそうなヒレカツ弁当だ。スタジアムに着いたら食べることにしよう。 

競技場に歩いているとトンカツ屋さんがあったので弁当を買う。 揚げたてのヒレカツ、温かい赤飯。げん担ぎもバッチリ。

万博スタジアムは2時間前というのにちょうど入場が終わった所だった。私はSM席な
ので待つことなく有り難かった。すぐに入場し、入り口近くの席に腰を下ろし弁当を食
べた。柔らかくて美味しいカツはまだ温かかった。ブロック席はまだ空席が多かったが
、係の人がハンドマイクで「本日はチケット完売となっております。席は詰めておかけ
下さい」と叫んでいた。それと「立って応援はしないで下さい」とも言っていた。ピッ
チではボーイズマッチが行われていて、暖かな日差しと相まってのどかな雰囲気が漂っ
ていた。ボーイズマッチは一方的な試合で可愛そうになってしまった。       

ガンバボーイの巨大風船。中で子供が遊んでいる。 スタンドはどんどん人の波で埋まっていった。

試合前の場内放送が始まって急に対戦気分が高まってきた。試合前はこうでなくちゃい
けない。ガンバの選手紹介やらクイズやらをにぎやかにやっている。こういうのを聞い
ていると「ああ、本当に開幕なんだなあ・・」という感じになってくる。万博競技場の
ゴール裏の芝生席が今年から手すり付きのスタンドに改修された。日差しが手すりに反
射してキラキラ光っているのが去年と違っている。去年はここで2対0で負けている。
あの時の帰りの新幹線はつらかった。今年はゼロックスカップの勢いを駆って何として
も勝ちたいところだ。                             

GKがピッチに出てきて歓声が上がる。都築は元気そうで、いつものようにサポーター
に両手で挨拶をしていた。そして大きな歓声と共に選手がピッチに現れ、アップが始ま
った。大旗が振られ、ゴール裏全体が勢いづく。選手のコールが繰り返され、声と手拍
子の応援が始まった。選手の動きは軽快で頼もしい。先週国立でゼロックスカップを戦
っているので顔ぶれは分かっているが、それでもワシントンの存在が大きい。まだ赤い
ユニフォームのワシントンに慣れていない自分がいるのがおかしい。        

スタメン発表で振られる旗の波。声を限りの声援が湧き上がる。 開幕戦のセレモニー。風船が上げられ、ゴール裏が白煙に包まれた。

4時4分に待望のキックオフ。応援はウオーリアからプライドオブ浦和に変わっている
。ガンバゴール裏は白煙が上がって、まるで発煙筒でも焚いたかのようだが、これは主
催者が用意したらしき装置から立ちのぼったもの。緑のピッチに赤い戦士が走る。声を
出し、手拍子でその背中を後押しする。前半2分、あっという間だった。山田のクロス
に合わせたのがワシントン。素晴らしいヘッドで先取点を奪い取った。スタンドは大騒
ぎだった。確かにゼロックスカップの勢いのままだった。あまりに早い先取点は、これ
からの展開を分からなくするが、この時は「今日は何点取るのだろうか・・」なんて不
謹慎な考えが頭に浮かんでいた。                        

しかし、現実はそう甘くない。ガンバは徐々に体勢を立て直し、真綿で首を絞めるよう
にレッズ陣内に浸透してきた。やはりリーグ戦となるとひと味違う。今日はむしろガン
バが試合を支配していた。見ていて防戦一方なのがじつに歯がゆい。特に右サイドで加
地にアレックスが押し込められているので中盤の間延びと守備の窮屈さが同時にレッズ
を苦しめ始めていた。ハーフタイムで中断しても事態は変わらなかった。後半もレッズ
は押し込められた展開でセカンドボールを拾えず苦しんでいた。どうしてこうなるのか
?ゼロックスカップの時と何が違うのか?最初に取った1点で守りに入った訳ではない
と思うのだが、ディフェンスラインが低すぎる。代表組の動きが悪すぎる。     

前半2分にワシントンのゴールで大喜びしたのだが・・ 夕日が差し込むスタジアム。試合も気温も冷え込んできた。

後半22分、ついに同点にされてしまう。アレックスがオフサイドを取り損ね、加地に
ワントラップで交わされシュートされてしまったのだ。どういう点の取られ方にせよ、
あれだけ攻め続けられたら失点してしまうだろう。アレックスが悪かったのもあるが、
守備的な戦術しか出せなかったギドの責任は大きい。決定的だった闘莉王のシュートは
キーパーに顔面で防がれ、長谷部のシュートは考えられない方向に飛んだ。こういう時
は得てして勝てないものだ。攻めて勝てなかったのではなく、攻めずに勝てなかった。
悔いの残る引き分けだった。攻撃こそが勝利への道だと実感した一戦だった。    

必死に声を上げて応援するのだが、選手は思うように動けない。 結局ドローで終わり。「ゴールで俺たちを熱くさせろ」の大合唱。

2006年3月4日(土)                            
3月4日(土) 2006 J1リーグ戦 第1節                    
G大阪 1 - 1 浦和 (16:04/万博/20,916人)               
得点者:'2 ワシントン(浦和)、'67 加地亮(G大阪)             


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