後半3ゴールで京都相手の首位固め


終わってみれば首位固め。それにしても前半の内容はいただけない。


2006 J1リーグ戦 第8節:京都パープルサンガ:サイタマスタジアム2002


サイスタに向かうサポーター達。みな表情が明るい。 こんな小さなサポーターもいる。

暖かい日差しで絶好の観戦日和となった4月15日の土曜日。サイスタの正門で姉と待
ち合わせて京都との試合を観戦した。スケッチブック片手にサイスタに来るサポをスケ
ッチしていて気づいたのだが、スタジアムに向かう人達は皆1点だけを見ながら歩いて
いる。スタジアムだけを目指して黙々と歩いて来るのだ。姉が「みんなレッズ教の信者
なんじゃないの?」と言ったが、こうして見ているとあながち間違ってはいないかも知
れない。ただひたすら自分のチームの勝ちを信じて応援する。確かにレッズ教の信者な
のかも知れない。心の中でうなずいている自分がいるのが面白い。         

ハートフルコンサートを楽しんでからスタジアムに入る。 ピッチでは選手のアップが始まり、大歓声に包まれた。

京都は成績不振で下位に低迷している。J2のやり方が通用しないJ1の厳しさを監督
も痛感していることだろう。それでも少ないながらサポーターがサイスタの一角で声を
張り上げ、旗を振ってアップ中の選手達を鼓舞している。こういうサポーターがチーム
には絶対必要なんだと心から思う。思えばレッズだってJ2で戦った苦しい時期があっ
たのだから人ごとではない。そんな京都サポの応援を横目で見ながら席に着き、アップ
している選手を見ると、何と平川がいる。小野の代役が平川ということは・・・山田が
トップ下ということか。サプライズだが・・大丈夫なんかいな???        

選手が入場し試合への期待が最高潮に高まる。 京都サポも少ないながら懸命の応援を続けている。

キックオフの笛が鳴り、試合が始まった。圧倒的に攻めるレッズ。ワシントンが、アレ
ックスが決定的なシュートを放つもののゴールを割ることが出来ない。前半は一方的に
攻めたが、またしても無得点でハーフタイムとなってしまった。嫌な展開。名古屋戦や
福岡戦と同じ展開だ。京都もグダグダだったので、点を取られる気配は無かったが、こ
ちらも点が入る気配が無かった。選手の動きが悪い。追い越しが無く、足元へのパスば
かりになっている。初スタメンの平川も縦への勝負をしない。これではダメだ。   

長谷部の素晴らしい先制点が決まった。スタンドは大爆発。 ワシントンの得点でさらにだめ押し。

後半開始。サポーターの声援も幾分怒りに満ちた声に変わってきた。「いいかげんにし
ろ、コラァ!」てな感じ。そして後半10分だった。闘莉王のスルーパスにアレックス
が飛び出し、絶妙の低いクロスをゴール前に上げる。そこに飛び込んだのが長谷部。京
都のディフェンダー二人の前に体ごと飛び込み足に当てた。ボールはゴールに飛び込み
待望の待望の先取点が入ったのだ。「はせべぇぇぇ〜〜〜」スタジアムは総立ち。飛び
上がるサポーター。素晴らしい動きだった。今までに無い動きだった。この1点で勝負
あったと言えたかもしれない。京都はその後一方的に押し込まれ、良いところなく試合
終了の笛を待つことになってしまったのだから。                 

ワシントンの3点目は技ありのシュート。足の振りが速かった。 試合終了のホイッスルが鳴った。

攻め立てるレッズはアレックス→ワシントンで2点を追加した。どちらもアレックスの
クロスが素晴らしかった。前半とはまったく違う動きに驚くやら、あきれるやら、(^o^;
シュート数はレッズ22本に対して京都6本という結果。先制したら負けないレッズ。
3対0という試合結果はギドではないが妥当な結果だったように思う。何はともあれ初
めて勝ち試合を見ることができた姉の喜びようは凄かった。スタジアムで勝利の歌を聞
いて感激していた。今まで何度か観戦したが、ことごとく負けか引き分けだった姉は、
これで厄が落ちたと笑っていた。                        

長谷部のヒーローインタビューが行われている。 4万人の笑顔が帰宅へ。駅までの遠い道もニコニコ笑顔の列が続く。

テレビ中継では絶対味わえない至福の時間がスタジアムにはある。選手とサポーターが
一体となって試合を作り、時間を共有する。自分もその場所で参加者になれる。その共
有感こそがサポーターをスタジアムへと駆り立てる。今日も勝利という至福の時間を味
わうことが出来て、レッズ教信者としては大満足の1日だった。          


4月15日(土) 2006 J1リーグ戦 第8節                    
浦和 3 - 0 京都 (15:05/埼玉/40,657人)                 
得点者:'55 長谷部誠(浦和)、'72 ワシントン(浦和)、'84 ワシントン(浦和) 


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