前節の敗戦から修正し、鹿島に快勝


雨のサイスタでこれ以上ないほどの快勝劇を見せてくれた。ありがとう。


5月7日(日) J1リーグ戦 第12節:鹿島アントラーズ:サイタマスタジアム2002

今週も雨模様の週末、サイスタへの足取りも重い。朝からなんだかテンションが上がら
ず、気が重かった。テレビでやるんだから行かなくてもいいかなぁ・・・などという考
えまで浮かんだほどで、こういう時は嫌な予感がして気が滅入る。スタジアムまでずっ
と雨が降っていて、入ってからも床が濡れていて気持ちまで濡れているようだった。お
でんを食べて温まり、ビールを飲んで気持ちを切り替えた。席に着くと嫌でも鹿島のサ
ポーターが目に飛び込んでくる。大宮と違って満員だ。しかし、こいつら気合い入って
るなあと感心する。これを見て、やっとこちらも徐々に気合いが入ってきた。    

冷えた体をおでんで暖める。 雨の中でも気合いが入っている鹿島サポーター。


アップする選手達。静かに闘争心を溜めていく。 スタメン発表。スタジアムが爆発する瞬間。

雨は小雨ながら間断なく降り続いている。選手の入場でスタジアムが最高潮の盛り上が
りを見せる。ワールドカップを前に伸二と小笠原の司令塔対決が始まる。鹿島にだけは
負けたくない。負けたときのダメージが一番大きいのが鹿島アントラーズなのだ。声を
張り上げて応援する。そして試合開始のホイッスルが鳴った。前半3分、あっという間
の先制だった。ポンテのクロスをワシントンの前で伸二がダイレクトシュート。これが
鮮やかに決まった。伸二の笑顔が弾ける。スタジアムが揺れる。最高の先制点だ。  

選手が入場してきた。 伸二がゴールを決めた。最高だ。

これでレッズが流れに乗った。前節千葉戦が最悪だったことを考えると、まったく別の
チームになったかのようだった。ポンテもワシントンも楽々とボールを運ぶ。鹿島は後
手後手になって対応に追われている。応援も熱が入る。流れが良いので自然と声が大き
くなり、ピッチの選手の背中を押す。そして前半17分、ワシントンの追加点が決まる
。ペナルティエリア前でボールを受けたワシントンが鹿島のディフェンスをヒラリヒラ
リと細かいステップで交わし、最後は右足で強烈に叩き込んだ。この2点目は大きかっ
た。鹿島はこの点で戦意を失ったのではないかと思われるほどワシントンは強かった。

ワシントンが技ありの2点目を決めてスタンドは大騒ぎ。 後半開始前に気合いを入れる。

前半はそのまま終了し、2対0でハーフタイムになった。いやあ楽しい。あの鹿島相手
に2点リードしている。まして点を取られる気がしないほど完璧な守備。伸二の動きが
じつに効果的でまだまだ得点の匂いがしている。後半もぜひこのままの流れで行って欲
しいものだ。ここに来るまでの憂鬱な気分はいったいどこへ行ってしまったのか。今は
降る雨すら気にならないハッピーな気分だ。鹿島相手の試合でこんな気分になれるのは
初めてかもしれない。                             

後半に向けて選手が出てきた。大きな歓声で選手を迎える。そして後半開始のホイッス
ルが鳴った。そして後半開始1分、また伸二が魅せた。CKから流れたボールを足元にス
ッとセットし、右足アウトにかけて振り抜いたボールはキーパーのジャンプした指先を
越えてゴールネットに吸い込まれていった。またしても鮮やかなゴールが開始1分で決
まった。3点目だ。これは勝てる!と確信した。伸二の笑顔が弾ける。いやあ凄いもの
を見た。こんなシュートは初めて見たかもしれない。これでますますレッズの流れにな
っていったのだが、鹿島の必死の反撃も始まった。しかし山岸が、闘莉王が、坪井が、
堀之内が鹿島の攻撃の芽を確実に摘んでいく。                  

わずか1分で伸二がまた決めた。もうお祭り騒ぎだった。 伸二のヒーローインタビュー。

最後のだめ押しは後半42分だった。ワシントンの突破にたまらず後ろから足を引っか
けた内田に笛が鳴り、PKとなった。ワシントンは落ち着いて2点目を蹴りこみ、4対0
と点差が開いた。鹿島は為すすべなく終了の笛を待つだけだった。こんな鹿島は初めて
見た。今まで憎らしいほど自信に満ちて、見下ろすように向かってきた鹿島が、これほ
どボロボロになるとは・・・。まあ、この試合に限った事だと思うし、このまま下に落
ちていくチームでもないはずだ。監督だって世界一の監督なんだし。でも、この勝ちで
少しでも苦手意識が無くなればそれに越したことはない。とにかく今日は完勝なのだか
ら、手放しで喜ぶことにしよう。雨だって勝つのなら大歓迎だ。          

勝利の歌を高らかに歌う。 幸せな傘の波。雨も試合に勝てば気にならない。

勝利の歌を高らかに歌う。前節の失敗を見事に修正し、連敗するどころか、初めてとい
っていい完勝劇。今年は優勝できるかも・・という希望を見せてくれた選手達に乾杯。


5月7日(日) 2006 J1リーグ戦 第12節                    
浦和 4 - 0 鹿島 (15:04/埼玉/56,982人)                 
得点者:'3 小野伸二(浦和)、'17 ワシントン(浦和)、'46 小野伸二(浦和)、'87
ワシントン(浦和)                              


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