ACL初戦プルシク・ケディリ戦


いよいよ浦和レッズのアジアへの戦いが始まった


3月7日(水)サイタマスタジアム2002:AFCチャンピオンズリーグ●予選リーグ
グループE:プルシク・ケディリ                       

いよいよ浦和レッズのアジア制覇に向けての戦いが始まった。ACL初戦を迎えた胸の内
は武者震いにも似たものだった。私は今日を含めて全6戦に参戦を決めている。今日の
相手はインドネシア代表のプルシク・ケディリ。何としても勝たなければならない相手
だ。ただ相手の事がほとんど分からない。おまけにレッズは今どうにも情けない状況に
あるので一抹の不安も隠せない。サイスタに向かう武蔵野線の新座駅ホームから夕日に
染まる富士山が見えた。これが吉兆であることを祈りたい。            

夕日に染まる富士山。これが吉兆でありますように。 夜のサイスタがライトアップされていた。

東川口駅でJICKYさんと待ち合わせてサイスタへと急ぐ。平日の夜ということもあり、
開幕戦よりもさすがに人が少ない。マッチデープログラムを買う。いつものように表紙
をめくって対戦相手の事を確認しようと思ったが、相手のフォーメーション予想が白紙
だった。ああ、これほどまでに情報不足なんだ、これが国際試合なんだということを実
感した。すぐに入場し、駒場ラーメンで腹ごしらえをする。JICKYさんはおにぎりを食
べている。私は売店で特製ジャワ島スープを買った。さあ、ジャワ島を喰うぞ!   

駒場ラーメンを食べて腹ごしらえをする。 ケディリのサポは何人か?席はガラガラ。

ケディリのサポーターは何人いただろうか。10人前後だったかもしれない。ケディリ
の選手が出てきたが、サポーターがいないのでブーイングも空しい。軽快なアップに見
えるが実際はどうなんだろうか。気温30度近いインドネシアから7〜8度と思われる
浦和の夜へ・・このギャップはすごい。暑いところから寒いところへ行くのと、寒いと
ころから暑いところへ行くのはどっちが大変なんだろうか。アジアのアウェーを考える
と人ごとではない。                              

レッズの選手が出てきた。やはり闘莉王はいなかった。永井と小野は開幕戦同様に好調
のようで安心した。キーパーは都築に替わるようだ。席も徐々に埋まってきた。ずっと
旗を振っていたら、突然サイスタのオーロラビジョンに自分の姿が映されたのでびっく
りした。サイスタでビジョンに映されたのは初めてだ。JICKYさんも喜んでいた。旗は
ACL用に改造したもので、旗竿を渓流竿の小継ぎで作ってみた。軽く強いので楽に振る
ことができてすこぶる具合がいい。これをシドニーに、上海に、ジャワ島に持参する。

選手紹介も相手サポがいないので盛り上がらない。第一、選手の名前が読めない。これ
が国際試合なんだなあ・・と実感。国歌斉唱(演奏)が無かったのは代表戦ではないか
らだろうか。浦和レッズのアジアチャンピオンズリーグ応援の第一声は浦和カンペオン
だった。叫ぶように歌いながら本当に念願のACLが始まったことを実感していた。選手
入場時も歌い続け、ゴール裏に3色のデカ旗が拡げられた時は最高潮に達していた。 

オーロラビジョンにAFCのロゴが表示されている。 選手の入場。ゴール裏は三色デカ旗が掲げられた。

そして大歓声の中のキックオフ。主審は韓国の審判団。マッチコミッショナーは中東の
人。そんな国際試合の緊張感はケディリのあまりの情けなさにあっという間に消し飛ん
でしまった。寒いせいなのか、ケディリの選手の動きが悪い。ほとんど相手ボールにな
らないハーフコートゲームの様相を呈し始めると、興味はレッズが何点取るかというこ
とに集中した。ところが、ここから今のレッズのグダグダぶりが炸裂。攻めても攻めて
もボールが枠へ飛ばない。相手は最初から諦めているのではないかという感じなのだが
、レッズのシュートが余りに枠へ行かないため、徐々に元気が出てきてしまった。10
番と28番と30番の選手が大きくて上手い。ケディリはそこにボールを集めて徐々に
レッズ陣内に攻めて来る。                           

山田の1点目。 永井の2点目。

やっとコーナーキックのこぼれ玉を山田が押し込んで得点したのだが追加点が奪えない
。ポンテもワシントンもボカスカシュートを打つのだが枠に飛ばない。これは何とも重
傷だ。決定力不足なんていうものではない。ゴールの枠に呪いでもかけてあるんじゃな
いか・・とでも思いたくなるような酷さだった。いったい何度立ち上がって両手を上げ
かけたことだろうか。前半終了間際に永井がきびしいコースに2点目を入れてくれたの
だけが唯一の救いだった。とにかくワシントンがひどかった。           

小野の3点目。 試合終了。ケディリの選手達の方が勝ったように見える。

後半開始からもレッズの攻めは空回りし続けた。当初5点取れれば、と考えていたのだ
が、徐々に目標が下がり、3点でもいいような気がしてきた。最後には「勝てばいいや
」という諦めに似た気持ちが支配してきた。ワシントンが岡野と交代してから動きが変
わった。積極的に裏へ飛び出す岡野に前線が活性化してきた。岡野がダイレクトシュー
トを決めたが残念ながらオフサイド。何度もあったコーナーキックはことごとく跳ね返
される。しかし、小野が左足を一閃したシュートが絵に描いたようにゴールに吸い込ま
れてやっと3点目。これは素晴らしいシュートだった。まあ、今回はこの小野のシュー
トを見られたことで良しとしよう。                       

ゴール裏では勝利の凱歌が上げられている。 勝利の歌を歌う。

寒い寒いサイスタの夜。試合内容も寒かったが、勝ち点3を取れたことだけでも評価し
よう。問題は次のアウェーシドニー戦がどうなるかだ。それまでに調子を上げて欲しい
のだが、それにしても26本のシュートで3点かぁ・・・             


【AFCチャンピオンズリーグ 浦和 vs ケディリ】●予選リーグ グループE    
3月7日(水)/19:30/埼玉/31,303人                    
浦和 3-0 ケディリ                              
得点者:12' 山田暢久(浦和)、44' 永井雄一郎(浦和)、75' 小野伸二(浦和)  


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