ポンテで勝った新潟戦


雨の影響や疲れでコンディション最悪の中、ポンテの起死回生弾が炸裂。


9月30日(日)サイスタ:2007 J1リーグ戦 第27節:アルビレックス新潟


30日は朝から雨だった。こういう日の試合は出かけるまでが一勝負となる。思い切り
かけ声をかけて気持ちを奮い立たせる。ここ何日か飲み会が続いていたので、体が休憩
したいモードになっているのだ。2日前に帰ってきた韓国での全北戦がまだ尾を引いて
いる。リーグ戦に切り替えなければと思いつつ、濃密だった全北戦をふと思い出してし
まう。着替えて、準備してサイスタへと向かう。相変わらず雨が降っていて寒い。  

雨の浦和美園駅前。みんなが傘を差して右往左往している。 バスは長蛇の列なので、サイスタまで雨の中を歩く。

浦和美園駅はサポーターでごった返していた。JICKYさん家族と一緒に雨の中を歩いて
スタジアムに向かう。カミさんは合羽を着、私はポンチョを着ているが、横殴りの雨が
足元をグショグショにしていく。5歳の桂太君も雨の中を必死に歩いている。スタジア
ムまで30分くらいかかった。マッチデープログラムを買い、バックスタンドへ向かう
JICKYさん達と別れる。大雨のわりにたくさんのサポーターが来ているようだ。   

雨に霞むサイスタ。横殴りの雨で足元がグチャグチャ。 新潟サポの動員はすごい。雨でもアウェー席はギッシリ。

いつもの席に着き、旗を出して振り始める。旗竿を全北戦で折ってしまったので、今日
から新しい旗竿を使う。また渓流竿が1本旗竿へと役割を変えた。新潟サポはアウェー
席いっぱいに溢れんばかりだ。さすがに新潟はサポーターの熱気がすごい。雨の中で裸
になって大旗の準備をしている人は風邪を引かないのかと心配になる。レッズのゴール
裏はすでに真っ赤に埋まっている。雨の日はポンチョを着る人が多いのでいつもより赤
の比率が高い。練習をしている選手の体が何だか重そうだ。ピッチが濡れているせいな
のか、連戦の疲れなのか、それとも自分自身が疲れている為なのか・・・      

選手のアップが続く。いつのもように旗を振り続ける。 試合開始前のセレモニー。いよいよ雨中の戦いが始まる。

選手紹介とセレモニーが終わり、選手がピッチに散る。試合開始のホイッスルが鳴る。
当初何人か選手を入れ替えるような事を聞いていたのだが、蓋を開けてみれば達也に替
えてワシントンを先発させただけのベストメンバーだ。これだけの連戦だとベストメン
バーがベストとは言えないように思うのだが、オジェックの考えている事はよく分から
ない。我々は出ている選手を応援することしか出来ないので、とにかく気持ちを切り替
えて声を出し、手を叩く。試合の方は一進一退。ピッチに足を取られたり、滑ったりと
ミスも多く、みんな疲れているなあ・・という印象。新潟も欠場者が多く、何だか迫力
が無い。                                   

前半終了し、後半開始。徐々にレッズの流れになるが、左右からのクロスはことごとく
跳ね返される。こういうときはドリブルが効くのだが、誰もリスクを冒す動きが出来な
い。よほど足元が悪いのか、疲れているのか。その中で啓太一人が動き回っている。大
外へのムダ走りなど「啓太ぁ〜無理するな!」と思わず叫んでしまったほどの鋭い動き
だった。啓太はこのままいったら長期離脱してしまうのではないか・・そんな心配が頭
の片隅をよぎる。何度も何度もサイドからの崩しを試み、失敗する。もう今日は同点で
終わるかもしれない・・などと考え始めた後半40分過ぎ。ポンテがゴール前のこぼれ
玉に猛然と突っ込み、右足一閃!                        

ポンテのゴールが炸裂し、大喜びのスタジアム。 そのまま1:0で試合終了。検討した選手が誇らしい。

ボールはゴールの左下に矢のように突き刺さった。総立ちのスタジアム。「ポンテぇ〜
よくやった」ポンテはすごい。本当にすごい。カミさんと抱き合いポンテの名前を叫ぶ
。こういう苦しい時に本当に助けてくれる。最後の最後に勝つゴールを決めてくれる。
まさにレッズの心臓と言える選手だ。最後を必死に守ってポンテの1点を守りきり、新
潟戦に勝利。ポンテへのコールが終わらない。ヒーローインタビューの間ずっとコール
が続く。ポンテが引っ込んで締まった後もコールが続く。まるで天皇杯決勝の時のマリ
ッチコールのように。                             

整列する選手達に惜しみない拍手と歓声が注がれる。 ポンテへの感謝を込めて勝利の歌を歌う。

いいかげん長くコールし続けたので、諦めて勝利の歌「WE ARE DIAMNDS」を歌い始
めた時だった。控え室からポンテが出てきてくれた。急いで歌を歌い終わり、ポンテと
一緒にバンザイをして、またポンテコールをする。ポンテが出てきてくれたのが嬉しか
った。9月30日は我が家の結婚記念日で、その記念日にポンテから大きな贈り物をさ
れた気分だった。雨も上がり、駅までの長い道を5人でいろいろ話しながら歩く。勝っ
た時は不思議と足が軽く疲れない。今日はこれから祝勝会だ。           

この試合の翌朝の報知新聞にポンテ残留決定の報が載っていた。その中の一節に思わず
目がしらが熱くなった。                            
「確かに新たな契約を結んだ。いろいろなオファーはあったが、ここには素晴らしい選
手、 常に優勝を狙う最高の環境がそろっている。何より私も妻も浦和を愛している」
この言葉にはものすごい重みがある。ポンテありがとう。いつまでも浦和にいてくれ。
これほどの選手にこう言わしめる倶楽部を心底誇りに思う。幸せな結婚記念日だった。


9月30日(日) 2007 J1リーグ戦 第27節                    
浦和 1 - 0 新潟 (15:33/埼玉/47,755人)                 
得点者:'87 ポンテ(浦和)                          


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