待ちに待った初勝利!


監督交代が功を奏し、リーグ戦完封で初勝利。


3月30日(日):サイスタ:アルビレックス新潟:08J3節


満開の桜が散ってしまうのではないかと思われるような寒い日だった。雨が降るという
予報にもかかわらず大勢のサポーターがサイスタを目指して歩いている。今日は雨に濡
れるのを覚悟して来ているので、ポンチョ、ウインドブレーカー、ビニール袋、傘と荷
物が多い。直前のナビスコカップで監督交代の効果が出始めている。引き分けだったが
3点取った。今日はその試合の修正点をどれだけ選手がカバーするかに期待が持てる。
今日の相手は新潟。現時点で最下位争いの相手だ。ここで負けるようでは残留も厳しく
なるということだ。                              

寒い日だった。サイスタに向かう人の中に新潟サポ発見。 南広場には大勢の人が集まっていた。

サイスタの新しい席は屋根に掛かるか掛からないかギリギリの席だ。当然、雨が降れば
しっかり濡れる。席に着くと同時に雨が降り出したので、さっそくポンチョを着る。前
回は遠慮したのだが、今回は試合開始前の旗振りをしようと決めていた。指定席なので
試合開始前しか旗振りは出来ない。試合開始1時間以上前だったが、ポンチョを着たま
ま旗を振り始めた。そういえば、この旗は去年ACLでアジア中を飛び回った旗だった。
城南では3時間も振っていた旗だ。ボロボロになっているが愛着がある。今日は何とし
ても勝ちたい。サポーターも覚悟を試されている。                

たくさんの新潟サポが来ていた。3千人くらいだろうか。 席に着くのを待っていたかのように雨が降ってきた。

都築が出てきた。歓声とコールがゴール裏から湧き上がる。3000人くらいだろうか
、ビッシリ入った新潟サポからブーイングが湧き上がる。新潟のGKが出てきたのでブー
イングする。雨でもピッチに選手が出てくると活気が出てくる。今日は寒くなりそうな
ので、活気が出るのはいいことだ。ずっと旗を振り続ける。久しぶりなので腕が痛くな
ってくる。雨でスリッピーなのか、都築のキャッチング練習が慎重だ。試合では大胆に
やって欲しいものだ。選手が出てきた。大歓声とコール、拍手が送られる。坪井がいな
い・・・スタメンは堤のようだ。                        

試合前の整列。果たして今日の動きはどうか。 メインの席も合羽で真っ赤。

小雨の中でアップが続く。新潟サポの良く通る声がサイスタを覆っている。試合開始ま
では好きにやればいい。問題は試合が始まってからだ。振っている旗が雨に濡れてだん
だん重くなってきた。城南での雨の中の試合を思い出す。あの時も試合開始前から雨が
降っていた。アップが終了し、選手がロッカーに戻る。旗振りを止め旗を収納し、観戦
態勢に入る。雨が降っているというのに、試合開始直前に入ってきた前列の二人は合羽
もポンチョも着ていない。この雨の中で無謀だと思うが、個人の問題なので何も言えな
い。せめて、風邪を引かないように祈るだけだ。                 

応援はPRIDE OF URAWAからスタートした。叩く手が濡れて冷たくなる。ファースト
インプレッションの高音に乗って、選手が出てきた。歓声と拍手がスタジアムを覆う。
濡れたピッチに選手が散り、試合開始のホイッスルが鳴った。しばらく動きを見ていた
ら闘莉王の位置がおかしい。何だか中央にいるのだ。後ろは左阿部、中央ホリ、右堤に
なっている。闘莉王がボランチだ。おおおお!!、ゲルトも面白い采配をするものだ。
何だかワクワクしてきた。選手にとまどいもあるのか、前半はイーブンな戦いが続いた
。闘莉王も何だか遠慮しているような動きだ。そんな中、突然啓太が細貝に交代した。
足にアクシデントがあったようだ。啓太には去年の疲労が蓄積しているのだろう。無理
をしないで欲しいものだ。                           

今日の選手は動きがいい。ワクワクしてくる。 前半終了間際に相馬のシュートが決まった。待望の先制点。

前半は一進一退の展開が続いた。しかし、明らかに攻めのリズムは良くなっている。闘
莉王がフィットしてきたようだ。そして前半終了間際に待望の今シーズン初得点が生ま
れた。山田からパスを受けた相馬が左足アウトにかけて振り抜いたボールが、GKのニ
アを抜いてゴールネットを突き刺した。観客は総立ちで相馬を讃える。「やったあ!」
「いいぞぉ相馬ぁ〜〜」「よくやった!」雨の中で飛び跳ねる。ピッチの一番遠くで相
馬とエジミウソンが抱き合っているのが見える。本当に久しぶりの得点だ。一体いつ以
来だっただろうか。久しくこういう爆発の仕方をしていなかったように思う。そして、
ゲームはハーフタイムへと入っていった。じつにいい時間の得点だった。      

ゴール裏も大喜び。いったい何時いらいの得点だろうか。 ハーフタイム。雨に打たれながらウイスキーを飲む。

降り続く雨の中にじっと座ってハーフタイムをやり過ごす。席が濡れるのが嫌だったし
、ゲームの流れが変わるのも嫌だった。トイレは終わってから行けばいい。そして後半
開始。何とわずか1分で闘莉王が爆発した。エジミウソンとのワンツーで抜け出し、右
足を一閃。ボールは目の前のゴールに突き刺さった。もう狂喜乱舞。闘莉王がゴール裏
に向かって両手を突き上げている。「最高だぁ!」「闘莉王ぉぉ〜〜!」叫ぶ叫ぶ。 
ボランチ闘莉王はじつに素晴らしい作戦だった。後半開始直後のこの2点目が大きかっ
た。新潟は気勢をを削がれたようで、なかなか良い展開にならない。        

後半開始直後、闘莉王の鮮やかなゴールが生まれた。 ゴール裏は、もうお祭り騒ぎ。

そして後半22分、決定的な3点目が永井の左足から生まれた。思えば、今年の永井は
今までと違う永井になっていた。前線から走り回り、あの天を仰ぐお決まりのポーズも
影を潜め、孤軍奮闘していたのだった。そんな永井の前にこぼれ玉が来た。混戦をフワ
リと交わし左足を一閃。鮮やかにゴール左上に突き刺さった3点目で勝負は決まった。
ゴール裏はまたも狂喜乱舞、大歓声に包まれた。いやあ素晴らしいゴールだった。泥臭
い追い込みに走り回った永井へ神様のご褒美かもしれない。素直に嬉しい3点目だった
。あとはもう無失点で終わることだけが今日のテーマになった。          

永井の3点目は目の前で見られた。 そして、試合終了。3対0,鮮やかな完封勝利。

阿倍と堤が体を張って守り、堀之内が両手を叩いて選手を叱咤する。闘莉王もこの時間
は引いて守ることを優先している。こうなればレッズは強い。新潟の攻めが単調だった
こともあり、そのまま難なく試合終了。降り続く雨の中、今期初勝利を選手と祝うこと
になった。雨のサイスタに勝利の歌がこだまする。やはり、サイスタにはこの歌がよく
似合う。こうなれば雨なんか何ともない。体は冷たく冷え切っていても、胸の中のは熱
くたぎっていた。最高だ!                           

選手を讃えるゴール裏。 嬉しい相馬のヒーローインタビュー。



3月30日(日) 2008 J1リーグ戦 第3節                    
浦和 3 - 0 新潟 (16:03/埼玉/46,962人)                 
得点者:42' 相馬崇人(浦和)、45' 田中マルクス闘莉王(浦和)、67' 永井雄一郎(浦和)


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