ナビスコカップでさいたまダービー


3月26日、05年ナビスコカップ第2戦
浦和は大宮とのさいたまダービーを戦った。


05年ナビスコカップ予選:大宮アルディージャ戦:浦和駒場スタジアム

家を出るときは暖かくて、シャツの上にセーターを着てその上からレプリカシャツを着
ただけでも暑いようだった。いつものようにバスで朝霞台に行き、北朝霞駅前のカフェ
に入る。ここでパニーニを食べ、生ビールを飲むのが試合の日の習慣になっている。店
頭で赤いレッズユニの中年男が昼間からビールを飲むのが店の雰囲気をどう変えている
か定かでないが、赤・黒をベースにしたこの店の内装はまさにレッズカラーで、私自身
はここで飲むビールが気に入っている。                     

北朝霞駅前にあるカフェで生ビールを飲むのが試合の日の習慣。 出島のアルディージャサポ。少ない・・・

駒場は何となくまったりしたムードだった。ナビスコカップという事もあり、リーグ戦
とは違った雰囲気が漂っていた。出島で初めて見る大宮サポだったが、その数の少なさ
にちょっとガッカリ。同じ市内のチーム同士の戦いをダービーマッチと言い、特別の感
情を持って戦いに望むのがサッカー界の常識とされているのだが、今回のさいたまダー
ビー(さいたま市内の2チームによるダービーなのでこう呼ぶ)は何だか盛り上がりに
欠ける。大宮がJ1昇格初年度という事もあるかもしれないが、リーグ戦では現在は浦和
より上位に位置している。けしてあなどれる相手ではない。            

今後、大宮との激しい戦いを繰り返すことによって、ダービーとしての戦いが認知され
てくるのだろう。まだまだ「ダービー」と呼ぶにふさわしい歴史が無いという事なのか
もしれない。まあ、市名だから仕方ないのだが、「さいたま」と「ダービー」の組み合
わせも何となく「にゃほにゃほたまくろー」的であることも確かだ。圧倒的に殺伐感に
欠ける。もしかしたら、今後も「さいたまダービー」は盛り上がらないままなのか? 

前半は日差しもあってポカポカ。2点も入って気持ちも暖かく・・。 後半は日が沈み、風も強くて寒いのなんの。試合の方も寒くて困った。

試合は組織で守る大宮を浦和の「個人」が攻める形になった。前半のうちに2点が入り
力の差を見せつけたように感じるが、実のところそれほどの差はない。達也とエメの二
人が力を発揮しただけのような得点で、浦和としては問題点の多い前半でもあった。攻
められた時に受け渡しがスムーズでなく、ぽっかりスペースが空くことがあり、そこを
突かれた。前半は大宮も攻めにまで意識が行き渡らなかったようで、単発な攻めが多か
った。しかし、後方から組織的にビルドアップする大宮のやり方は、後半に入ると俄然
攻撃に力を持ってきた。                            

レッズはここのとこ、後半に失速する試合が続いていた。その修正が出来ないのは鈴木
啓太の欠場の故だと言われていた。後半になると中盤が間延びして、そこに相手のキー
マンが飛び込んで仕事をされてしまう、という展開だ。今日も徐々に中盤が間延びして
きた。酒井が必死にスペースを埋めるのだが、長谷部が上がったスペースを埋めきる事
が出来なくなってくる。前線の運動量の少なさがボランチの空白を生む。案の定、大宮
の怒濤の攻めを防ぎきれず、都築の判断ミスもあって失点してしまった。普通に守って
いれば防げた点だったと思うが、受け渡しのミスでもあった。その後、都築は神懸かり
セーブを見せて2点防いでくれたので、今日の都築を攻めることは出来ない。    

大宮の猛攻をしのいで、何とか試合には勝った。 立って選手を讃えるサポーター。


勝利をこの目で確認できた。この瞬間が嬉しい。 寒くて震えながらほうじ茶で祝杯。ウイスキーも効かない寒さ。

前半は日差しもあり、まだ我慢できたのだが、この時期のスタジアムはとにかく寒い。
持ってきたオーバーズボンを履き、ジャケットの下に合羽を着込み、マフラーをグルグ
ル首に巻いた。それでも寒い。後半には風も出てきて寒さに拍車がかかる。家を出ると
きに「今日はグランドコートはいらないね」などと言ってしまったのが間違いだった。
周りはみんなグランドコートを着ても寒そうにしている。じつに迂闊だった。後半はそ
れに加えて試合まで寒くなってしまったので、体も心も冷える一方だった。     

結果は2−1で浦和が勝ったが、課題の多い試合だった。             



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