※※ 森林インストラクターへの道 ※※ 21
試験前日の朝に
2000. 9. 23
試験が近くなると精神的にプレッシャーがかかると思っていた。気が小さくてあがり症
を自認する私は、「試験が近づくにつれてのプレッシャーはイヤだなあ・・」と思って
いた。緊張すると手が震えてくるクセがあるので、試験前に極度の緊張状態になってし
まうと試験そのものが出来ないのではないか・・・などと考えて余計に不安になってい
たのだ。
ところが、どうやらそれが無いようなのだ。
オリンピックのおかげであれこれ考え込む時間がないのが良かったかもしれない。特に
サッカー。20日のブラジル戦は朝から心臓がバクバクしていて、仕事も勉強もまった
く手に付かなかった。あれは、負けたとはいえ良い戦いだった。アトランタの時と違う
日本の力を見せてくれた。
そして、試験前日の今日、日本はベストフォーをかけてアメリカと戦う。今の時点でベ
ストフォーは出来過ぎかもしれないが、アメリカなら勝てる相手だ。今日一日、最後の
追い込みをかけた勉強は多分出来ないだろう。逆に言えば試験前日のプレッシャーを感
じる暇も無さそうである。ここまできたら試験は在庫の力でがんばろう。とても新しい
知識など入りそうもない。
連日のオリンピック報道で見る人間模様が示唆してくれるのはプレッシャーに対応する
力の差だ。重圧に負けて実力を発揮できなかった選手もいれば、反対に晴れの舞台で自
己ベストを出したり、予想以上の活躍を見せる選手もいる。その違いが何なのかは分か
らないが、出来れば明日の試験に臨む自分が後者であれば良いなあと思う。
「平常心」などと簡単に言うが、そんなに簡単なものではない。参加する人それぞれが
何年もかけた思いを、その日の一瞬にぶつける訳だから、そのプレッシャーは想像を絶
するものになるはずだ。テレビのオリンピック選手を見ながら、明日の試験を前にした
自分の姿をオーバーラップさせている。
試験前にオリンピックがあって良かったのかもしれない。テレビの向こうから多くの勇
気をもらった気がする。よく新聞の投書欄に「○○○選手の活躍に勇気をもらいました
。」などと紹介されている事があるが、今回は本当にその気持ちが良く分かった。あれ
はこういう事だったんだなあ・・と実感している。
準備はきちんとしてきたように思う。出来る限りかどうかと聞かれると自信はないが、
出来ることはやってきた。まだまだ未消化で頭に残らないものは、メモリー不足の頭だ
から仕方がない。本来は悪あがきをしなければならないところだが、サッカーが頭の中
の大部分を占めてしまっている以上、今日は何をやっても無駄とあきらめよう。
全ては、明日。後悔しないように全力を絞り出すことだ。
おっと、その前に今晩のアメリカ戦はぜひとも勝って、晴れのベストフォーへ!!
そして私を気分良く試験に送り出してくれ!! 頼むから!!