※※ 森林インストラクターへの道 ※※ 3
森林インストラクターへの道
2000. 3. 26
3月26日(日)森林インストラクター講座が所沢の松が丘中央会館で行われた。この
講座は森林インストラクターの大森先生が主催しているもので、今まで何人もの森林イ
ンストラクターを世に送り出している。主に「林業」と「森林」についての講義を行っ
ている。
ここでは試験に受かるための勉強ではなく、(もちろん試験に受かるために講義を受け
ているのだが)森林インストラクターとしての知識・心構え・教養というものを勉強し
ているのだと私は思っている。この講義だけを受けていれば試験に合格するというもの
ではなく、試験に合格するためには別の勉強が必要になることは言うまでもない。今日
はその「試験に受かるための勉強」というものについて書いてみたい。
3月9日に瀬音の森総会があり、終わった後の飲み会でのことだった。隣に座ったWさ
んと森林インストラクター試験の話になり、偶然その「試験に受かるための勉強」につ
いて聞くことができた。Wさんは国家試験を受ける人の教育・訓練を仕事にしている人
だったのだ。知らなかった・・・・
森林インストラクターの問題集と教科書選集をパラパラと見たWさんがいろいろと話し
てくれたことは、本当に目が点になるような事ばかりだった。本当に受験のための勉強
というものがあるのだという事がよく分かった。
Wさんが言う「問題を見たらその瞬間に解答が頭に浮かんできて、すぐにそれを書ける
ようにすること。」・・・と、いとも簡単に言ってくれる。だいたいそれが出来れば苦
労はしない。Wさんが言うのは解答が記述式の問題が多いのだから、考えている時間は
ないと思いなさい。という事だった。次に、その方法を具体的に教えてくれた。教科書
や参考書の内容をブロックに分けて200字に要約して暗記しなさいと言う。200字
で暗記しておけば300字で書けという問題にも400字で書けという問題にも対応で
きるとのこと。
Wさんの言葉は有無を言わせぬ説得力を持っている。「kurooさん、やるかやらないか
だけですよ。」「まず。やるんだ!と決めることです。」「迷わない事です。」と言わ
れても、とてもその内容が困難そうに思えて、出来るような気がしないでいるとWさん
がたたみかける。「要は、脳と腕のフィジカルトレーニングなんですよ。本番で100
パーセントの力を発揮する為には、練習では120パーセントから150パーセントの
力を発揮出来なければダメなんです。スポーツと同じ事です。」と明解だ。
翌日から教科書選集との格闘が始まった。まずは「森林」を1ヶ月かけて要約暗記する
ことにした。157ページにびっしり詰まった内容を、項目ごとに200字に要約する
のだが、この作業が意外に楽しいものだという事が分かった。今までは単に読んでいた
だけだったので、頭にほとんど入っていなかった文章が、要約するつもりで読むと、必
要な言葉だけが浮かんでくるのだ。それをつなぎ合わせて自分で200字の文章を作る
と自然に内容が理解出来るという訳だ。
どんなに長い項目の文章でも200字に省略する。まるでコピーライターの訓練のよう
な作業を繰り返す。文具店から単語帳(懐かしい・・)を買ってきた。ノートに作った
200字要約文を単語帳に書き写す。単語帳だから面積も200文字を書くのも大変な
くらい小さい。必然的に小さく丁寧に書く。この作業がまた性分にあっているというか
何というか(笑)けっこう好きな作業だ。
こうして単語帳を作りながら、それを毎日持ち歩いて時間があれば暗記する。単語帳が
だんだん厚くなってくる。果たしてそれに比例して知識も厚くなっていくのかどうか。
それとも、今までのように、入れる順に出ていってしまう結果に終わるのか。これだけ
やっても試験に受からないという見本になるか。結果はともかく、動き出してしまった
ので、この方法で次の「林業」「野外活動」「安全」にも取り組んでいきたい。
これを6月までに終えて、次の段階は書くことに移る。限られた時間に文章を書くとい
うのは思っている以上に大変な作業で、かなり訓練が必要になる。何より書けない文字
が多いので大変だ(大笑い)これは本当にフィジカルトレーニングになるのだと思う。
試験時間が正味5時間、その間ずっと書き続けるだけの体力・腕力・集中力。ここまで
考えるとWさんのいうスポーツと同じですよという言葉が納得できる(笑)
3月末にやっと「森林」の要約が終わった。単語帳は200枚を数えた。さてさて大変
なことだ。