※※ 森林インストラクターへの道 ※※ 34


埼玉会には入会出来なかった



2001. 3. 22


3月20日・21日と連休を取って、軽井沢でネイチャーウオッチングに参加した。
ベテランのインタープリターの解説は楽しく、あっという間に時間が過ぎていった。
冬の野鳥をたくさん見ることも出来、すごく良い勉強が出来た。実際に自分が解説出
来るかどうかを考えながら歩いていたのだが、わずかにあった自信のようなものはイ
ンタープリターの解説を聞くうちに粉々に消し飛んでしまった。         

何というか、奥が深いのだ。通り一遍の知識ではなく、様々な角度から説明してくれ
るのでとても分かりやすい。参加者に小学生がいたのだが、この小学生にも分かるよ
うにやさしい言葉で、我々大人が知りたい事を解説してくれる。森林インストラクタ
ーたるものこうでなければいけない・・・と自分に深く言い聞かせた。      

充実した時間を過ごして家に帰ってきたら、一本の留守電が入っていた。森林インス
トラクター埼玉会の岩田会長からの電話だった。内容は「埼玉会入会希望とのことで
すが、県内在住者で構成すると会則にあり、残念ですが入会は出来ません。」という
ものだった。                                

1週間ほど前、試験勉強でお世話になった大森先生から埼玉会の総会案内を頂いてお
り、突然参加するのは問題だろうと思い、埼玉会の事務局宛に入会のお願いを封書で
出してあったので、その返事だったようだ。総会も楽しみにしていただけに残念なこ
とになってしまった。里ネットの森林インストラクター埼玉会の会員名簿に東京在住
の会員がいるので、もしかしたら可能なのかな?と思っていたのだが駄目だった。 

秩父出身の私は森林インストラクターとして荒川の上流と下流を結ぶパイプ役になり
たいと思っていた。その為には埼玉会に入って活動するのが一番と考えていたのだが
甘かったようだ。でも、なぜ出身地の会に入れないのだろうか? 出身地の会に入っ
て活躍したいと考えるのは自然な事のように思うのだが、なぜ在住場所で入会する会
が決まってしまうのだろうか。分からない。決めている人達にはこの疑問自体がきっ
と分からないのだろうなあ・・・ふぅ                     

私は最初から秩父で活動すると決めていたので、特にショックはなく、ならば個人で
やるのみ!と決意しただけだが、妙にインストラクター会の垣根が気になった。もっ
とダイナミズムに溢れた有機的なシステムで動く会にしないと若い人は活動出来ない
のではないだろうか。誰が会員になったっていいじゃないか、活動こそが会を成長さ
せるのだから。役員の顔色をうかがうロータリークラブのようになってしまったら、
存在自体が意味の無いものになる。                      

若い人の創意溢れる活動こそが社会認知度を上げてくれるのだと思うのだが、会則優
先の上意下達組織ではそれもままならないだろう。ともあれ、これから一人で何が出
来るかと考えると不安になるが、一人の方が気楽で良いという面もある。     

「瀬音の森・秩父」の面々、荒川水系渓流保存会の面々、東大演習林の方々、友人、
知人、それぞれの学校の先生方・・・まあ協力者には事欠かないし、何とかなるだろ
う。スッキリした気分で森林インストラクターとしての一歩を踏み出せそうだ。