紅葉の日光へ


紅葉の日光・二荒山神社・東照宮・輪王寺・立木観音ほか



 10月31日、11月1日の二日間、紅葉の日光を旅してきた。目的は二社一寺を参拝
することと紅葉を見ること。朝8時に家を出て東北道から日光道路へと走り、日光インタ
ーで下りる。輪王寺の駐車場を目指したのだが、市内が大渋滞。大型バスが異常に多く、
歩いている人も外国人ばかり。この時期に来た事を少々後悔する。          

日光東照宮の参道。紅葉が美しいが人がすごく多い。 平日だというのにこの人の多さ。東照宮参拝は後回しにする。

 何とか駐車場に車を停め、まずは二荒山神社へ参拝する。東照宮のチケット売り場は長
蛇の列で当分入れそうもない。久し振りの二荒山神社は静かでゆっくりお参りできたので
良かった。茅の輪くぐりをして参拝し、カミさんはご朱印を頂く。          

大混雑のチケット売り場を抜けて二荒山神社の参道に入る。 神門が静かに迎えてくれた。


大鳥居では帽子を取り、拝礼してから中に入る。 素晴らしい太さの夫婦杉。こんな杉が林立している。


厄災除けの茅の輪くぐりをしてから拝殿に向かう。 重厚な拝殿。二荒山神社の歴史を感じる。神妙にお参りする。


巨大な杉に囲まれた神域。見上げる空に白い雲が浮かんでいる。 参拝を終えて大鳥居に向かう。来たのと違う道。

 次は常行堂を参拝する。孔雀に乗った阿弥陀様という珍しい仏像に驚かされた。続いて
大猷院(たいゆういん)に参拝する。高い石段の上にある三代家光公を祀った廟。紅葉の
木々に囲まれて豪華な廟が佇んでいる様は素晴らしかった。彫刻が豪華で目を奪われた。
もしかしたら東照宮よりも精緻で豪華な装飾に包まれた場所かもしれない。余韻が残る参
拝だった。                                   

常行堂の阿弥陀様は孔雀に乗った華麗なお姿だった。 大猷院の入り口。ここは三代将軍家光の墓所だ。


石塔は諸国の大名から寄進されたもの。忍草が黄葉している。 華麗で豪華な三門。記念写真を撮る外国人が多い。


素晴らしい三門。華麗な装飾が目を奪う。 仁王様阿像。この彩色がすごい。


仁王像吽像。何と言ったらいいのかわからない装飾。 門から見える紅葉がすばらしかった。外国人撮影スポット。


大猷院入り口裏の門上にあった伯龍の像。何か気になって…。 金閣殿は家光の墓所。華麗さにおいて右に出るものなし。

 まだ東照宮は入れそうにないので輪王寺三仏堂へお参りする。三仏堂は今大がかりな工
事中で巨大なビル状の建物に覆われているが内部は普通に見られる。巨大な千手観音、阿
弥陀如来、馬頭観音に見おろされ、ここが修験の聖地だった事を知る。それぞれ日光三山
をお姿にした金色の巨大な仏像は古来の信仰の大きな力を教えてくれる。       
 背後の護摩堂に参拝し厳粛な気持ちになるのも自分がそんな年頃になったせいなのだろ
う。                                      

東照宮の鳥居。まだまだたくさんの人がいる。 全国の大名から寄進された石塔が並ぶ。

   やっと空いてきたチケット売り場でチケットを購入し、東照宮に参拝する。どこもかし
こも人だらけ。団体の客が多く、ガイドの説明が折り重なるように耳に入ってくる。この
人達は毎日これをやっているのだろうなあ…などと思いながら人波と共に流れて行く。そ
れにしても階段が多い。東照宮奥宮を回って下りてきたら足がガタガタになってしまった
。歳をとってからの日光参拝は大変なことになる。若いうちに行っておいた方がいい。 

下から見上げる修復が終わった陽明門。素晴らしいのひとこと。 階段を登り門の中で再度見上げる陽明門。言葉が出ない。


人が殺到していた左甚五郎作の眠り猫。 奥宮は長い長い階段の上にある。足が棒のようになってしまった。


家康の墓。周囲の石垣がすごい雰囲気を醸していた。 願い事が叶うと言われている願い杉。たくさんの人が手を合わせる。

 三猿、陽明門、眠猫、鳴龍の有名地点は特に人でごった返していて大変な有様だった。
どこも折り重なるように人がいて、老人、外国人、小学生、中国人団体などすごい人達が
入り乱れて写真を撮ろうとしている様が面白かった。(鳴龍は撮影不可)       

奥宮から下りるカミさん。足はなんともないという。ホントか? 下の廊下を借りてひと休み。忙しく歩く人々を眺める。


薬師堂で鳴龍を見た。不思議な響きを聞き余韻に浸っている。 東照宮を出る。三猿にも人が群がっている。


五重塔に射す日射しも午後の斜光になってきた。 まだまだ参道には多くの人が歩いてる。


寒くなったので茶屋でゆばうどんを食べる。温かいうどんが旨い。 輪王寺護摩堂横のモミジが真っ赤で人が群がって写真を撮っていた。


再度輪王寺へ。カミさんのご朱印探しにつき合う。 黒門のご朱印をいただいた。


再度護摩堂へ。しかし、時間が遅くご朱印ゲットならず。 宝物殿の庭で菊花展をやっていた。珍しい菊の花ばかりでびっくり。

 今日の宿はほぼ境内の東観荘。何故か空いていて予約できた宿。古い造りだが、温泉は
新しくて快適だった。料理では日光(ひみつ)豚のしゃぶしゃぶが美味しかった。値段を
考えると良い宿だったように思う。宿前の紅葉が素晴らしかった。          

東観荘にチェックイン。静かな宿だった。 風呂に入って夕食。日光(ひみつ)豚のしゃぶしゃぶが旨かった。


歩きまわってお腹も空いたのでモリモリ食べる。 地酒の大吟醸「霧降」がじつに旨かった。


お風呂は新しく快適だった。ややぬるめの湯が体にやさしい。 露天の温泉もなかなか良かった。


朝食は洋食もあったのだが、和食で頼んだ。 東観荘をチェックアウト。車はそのまま置かせてもらう。

 二日目は宿に車を置いて再度輪王寺へ参拝。朝の静かな空気の中を神橋へと歩き、ひと
気のない紅葉の散策を楽しんだ。神橋は実際に渡ってみると、よくこんな巨大な橋を架け
たものだと思う大きさだった。大谷川の水量は多く、昔の工事を考えると、信仰の力とし
か言いようがない。橋近くの金谷ホテルベーカリーで食パンを買う。         

今日もよく晴れて紅葉がきれいだ。 旅館前の道でポーズ。


神橋へ下る坂道は誰もいない静かな坂道だった。 神橋の雄大さ。近くで見るとすごい迫力だ。


神橋を渡る。これを昔の人が作ったということが信じられない。 橋から上流を望む。山々の紅葉と大谷川が素晴らしい。

 車は中禅寺湖を目指して走る。第二いろは坂の紅葉が素晴らしかったのだが、途中で停
まる事が出来ず写真が一枚も撮れなかったのは残念だった。中禅寺湖畔はちょうど紅葉の
盛りで本当にきれいな景色が見られた。                      
 湖畔の日光山中善寺で生えたままのカツラの木を彫ったという千手観音を参拝する。立
木観音の名前の由来だ。勝道上人の像にも心を打たれた。中禅寺湖から望む白根山の山頂
が真っ白の雪で覆われている。昨夜の雪だったそうな。山はもう冬の装いになっている。

総門が鮮やかな赤だった。紅葉と競い合うような真っ赤な建物。 境内から中禅寺湖が見え、その奥に冠雪した白根山が見えた。


素晴らしい紅葉に包まれた観音堂。 中禅寺湖の名の由来はこの中善寺にあった。


男体山、勝道上人はあの山から下りてここを開山した。 素晴らしい紅葉。

 二荒山神社中宮祠(ちゅうぐうし)に参拝する。ここには中宮祠のイチイという名木が
ある。巨大なイチイの木は白木造りの山霊宮(やまのみや)裏手にあった。手を合わせて
長寿を祈願する。これだけの大きさに育つまでいったい何年かかっただろうか。気が遠く
なる。                                     

二荒山神社の中宮祠に参拝。鳥居をくぐる。 中宮祠に参拝する。


奥宮のご神体は男体山。この堂の裏から登山道が伸びる。 紅葉が素晴らしかった。さざれ石の前でポーズ。

 中宮祠は男体山の登山口に当たり、男体山がご神体となっている。登山祈願や安全のお
守りがたくさんあった。神楽殿に多くの大黒様が祀られていたのも面白かった。    

巨大なオオモミジが真っ赤に紅葉していた。 山の宮は白木造りの神殿だった。


有名な中宮祠のイチイ。この太さに育つのに何年かかったか… 中禅寺湖周辺はちょうど紅葉の真っ盛りだった。


峠から見おろす男体山の勇姿。すばらしい景観。 峠を下った休憩所で見上げる雪景色。

 午後も時間が進んできたのでそろそろ山越えの道に向かう。奥日光から金精峠を越えて
沼田へ向かう。金精峠に登る道の景色が素晴らしかった。道の横に昨夜の雪が残っている
のが気がかりだった。途中の茶屋で休憩し、雪山の写真などを撮っていた。茶屋から走り
出してすぐだった。気温は二度、道がツルツルに凍っている。これには驚いた。雪が降っ
たというのは知っていたが、まさか道が凍っているとは思わなかった。バイクのお兄さん
は何人も押して歩いている。自転車のお兄さんも乗るのをあきらめて歩いている。タイヤ
はノーマルだし、こちらも同じ様なもの。時速30キロで慎重に走る。対向車も同じ様に
低速で慎重な運転だ。                              

雪山を写真に撮るカミさん。 茶屋の日蔭。まさか道まで凍っているとは思わなかった。

 一キロほどの凍った道を通り過ぎて心底ホッとした。こんな所で事故でも起こしたら大
変なことになる。この時期の山越えはこういう事があるから怖い。          
 金精峠を下って丸沼高原の看板が出て来た。スキー場のレストハウスで休憩する。ここ
は昔毎週のようにスキーで通った場所。懐かしくてずっと景色を眺めていた。レストハウ
スのスキー場が眺められる席でコーヒーを飲みながら昔の友人達の話をするのが楽しかっ
た。                                      

懐かしい丸沼高原。 スキー場は昔毎週のように通った懐かしい場所。


紅葉も素晴らしかった。 スキー靴で歩いた懐かしい裏口。ガシャガシャと音がよみがえる。


モミジの紅葉が素晴らしい。 レストハウスでゆっくり思い出に浸った。


丸沼高原から下る道がススキできれいだった。 カラマツの黄葉もきれいだった。


日帰り温泉の駐車場。モミジの紅葉が素晴らしい。 新しい道の駅から眺める新しい橋。


道の駅から見る紅葉。低い山はまだ緑が多い。 道の駅で菊花展をやっていた。

 まぶしい逆光の中を沼田まで走り、関越に乗る。途中の景色やお店に記憶が残っており
、昔をいろいろ思い出して楽しかった。関越は高坂で渋滞があると言っているので上里で
休憩する。ゆっくり夕飯を食べてゆっくり休んで6時に出発したら渋滞も解消していて7
時半には自宅に帰ることが出来た。無理せずゆっくり走るといいこともある。     
 神社、お寺さん、紅葉、温泉、雪、懐かしい思い出の場所、中身の濃い二日間の旅だっ
た。                                      


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