秩父の畑152


イノシシ来襲に呆然



2008. 8. 6



一歩畑に入って呆然。まるでユンボで荒らされたような惨状。

大滝いんげんのポット苗を植え付けようと、朝早く畑に向かった。いつものようの6時
に畑に着き、中に入った瞬間我が目を疑った。一面に穴ぼこだらけになっていて、コン
ポストは二つともひっくり返っている。よく見ると、サツマイモの畝は全滅だし、サト
イモも三分の一が掘り返されている。ズッキーニも一本、ヤマイモは2株、落花生も何
カ所も掘り返されている。カボチャは見るかげなくきれいに食い尽くされていた。残し
ておいたトウモロコシは茎ごと全部食い尽くされていた。横に積んでおいたトウモロコ
シの茎も粉々に食い荒らされている。                      

呆然と立ちつくしていたら、近所のおじさんが犬の散歩がてらやってきて声をかけてく
れた。「イノシシだんべえ、うちもやられたんさあ。電気柵なんか関係ねえやねえ。サ
ツマイモは大好物だから鉛筆みたいなもんまできれいに食い尽くさいやねえ。ほんとに
どうしようもないやねえ・・」言葉もなくうなずくのみ。それにしてもひどい惨状。 

食い荒らされたサツマイモ畝。 サトイモが無惨に掘り返されている。


3分の一がやられたサトイモ畑。 ズッキーニもなぜか一株やられた。


一片の根すら残されていないサツマイモ。 コンポストも食い荒らされた。この凶暴な力。

何も手につかず立ちつくしていたら、突然雷が光った。大粒の雨が降り出し、納屋に逃
げ込んだが、そのまま土砂降りになってしまった。納屋の中で一時間待機。その間にや
るべき事を整理していた。この時期にイノシシが出るという話は聞いた事が無かったが
、実際にこうなってみると、手の打ちようがない。本気になったイノシシには獣除けネ
ットも電気柵も関係ないという事だ。秋の収穫を早め早めにやるしか被害を防ぐ方法は
ない。いくら手を尽くして育てていても、一瞬の凶暴な力に襲われるとひとたまりもな
い。山岸の人達は昔から何度もこんな思いを味わってきたのだろう。空しくもなるが、
止める訳にもいかない。                            

突然の雷雨。どしゃぶりの雨に山も霞む。 納屋の中から所在なく眺めるどしゃぶりの雨。

雨が上がったので、取りあえず収穫作業に入る。幸い、実物野菜は無事だった。トマト
、ナス、ピーマン、いんげんを収穫した。インゲンはイノシシにやられたのか、支柱が
倒されていた。日が照りつけてきて、猛烈に蒸し暑い中、インゲンの支柱を直し、カボ
チャの後かたづけをする。まだ柔らかい畑を耕し、銀マルチを張り、インゲンと小豆の
植え付けをする。イノシシが開けた穴をトタン板で補強し、杭を打って固定する。山か
ら竹を切り出し、インゲンの支柱に立てる。ニンジンの畝作りと種まき。大葉ふだん草
の収穫。何かに取り憑かれたかのように汗まみれになって動き回り、気がつくと2時を
回っていた。空が暗くなり、雷が鳴り出したので作業を終わらせた。そういえば、アシ
ナガバチの巣が出来ていなかった。奴らはやっとあきらめたようだ。これからはスズメ
バチのシーズンになるので気を抜くことはできないが、こちらの方はひと安心だ。  

インゲンの支柱が倒されていた。 トマト、ナス、ピーマンの収穫。無事でなにより。


大滝いんげんとほっかむり小豆の畝を作って植え付けた。 大葉ふだん草の収穫。


イノシシに開けられた穴をトタン板で補修した。 インゲンの支柱を山から竹を切り出して組み上げた。

本日の作業
・イノシシ被害の後かたづけ              
・大滝いんげんの畝作り、銀マルチ張り、植え付け、水やり
・ネットの穴補修                   
・カボチャ残滓撤去、草むしり             
・ニンジンの畝作り、種まき、水やり、寒冷紗かけ    

本日の収穫 
・大葉ふだん草・インゲン・ピーマン・ナス・ズッキーニ・トマト・ニンジン・ミョウガ