05北海道OLM:2日目


丸1日西別川に浸りきった二日目。釣果は芳しくなかった。



第2日目(くもり11度):午前→大草原コース:午後→送電線下コース      

朝4時起床。眠い頭を振りながら宿のお握りを掴んで車に乗り込み、コンビニで食料と
飲み物を買う。午前中は昨日の続きで大草原コースに入る。入渓は昨日の脱渓ポイント
なので迷わずそこに向かっていく。川は昨日と変わらない流れを見せている。雨が降っ
ていないだけ昨日より暖かく感じる。早朝の西別川は鳥の声がうるさいほどよく聞こえ
る。河原の無い西別川は瀬音が無く、大量の水が流れているにもかかわらずとても静か
だ。シジュウカラ、アカゲラ、ウグイス、ツツドリ、カッコウ・・・そして目の前を鮮
やかな青が横切る。「おお、カワセミだ!」じつに鮮やかな瑠璃色が目に焼き付く。 

昨日の脱渓点から入渓する。慎重に装備を点検中。 川に入ってルアーをセット。いよいよ二日目の釣りが始まる。


kazuyaさんがアメマスを釣った。 またkazuyaさんがアメマスを釣った。今日は好調。


アメマスは釣れるのだが型が小さい。 こんな木の下には大物が潜んでいそうな気がするのだが・・


こんなぶっつけにはニジが居ることが多い。 やっとアメマスが釣れたが型がいまいち・・・

魚はポツポツと飽きない程度に釣れるが、本来の姿とはほど遠い。何度かルアーを交換
して釣り下っていた。そして倒木の並んだポイントで何気なく投げたルアーに何かがア
タックしてきた。右へ左へと抵抗する魚をいなし、kazuyaさんがネットに納めてくれ
た大物は50センチを超えていた。いやはやすごい魚がいるものだ。そして、その後も
魚が釣れ続き、先行するkazuyaさんを追って下っている時だった。kazuyaさんの頭上
で大きな白い鳥が羽を広げた。「おお、ヤマセミだ!」ラッキーなことにまたヤマセミ
を見ることが出来た。さらに釣り下って行った時だった。頭上に何か大きな羽音を感じ
て見上げると2メートルほども羽根を広げてアオサギが飛んでいた。これには驚いた。
あんな大きなアオサギは見たことがない。                    

今日は昨日に比べて渓畔林が明るい。 kuroo大物と格闘中!

今度はkazuyaさんに大物が来た!「うおおおお・・」叫びながらロッドで耐えるが魚
は上がってこない。水中を右へ左へと走り回る。何度も走られたがルアーはガッチリ掛
かっているので強引に寄せる。私がネットに納めたのだが、これは52センチを超えて
いた。西別川初挑戦で52センチだからkazuyaさんも凄い。記念の一尾になった。 

背中のアンテナみたいなものは固着した「お助け棒」 kazuyaさんがなかなかのアメマスを釣った。

楽しく釣り下っていて時間を忘れてしまった。時計を見たら何と12時を15分も過ぎ
ていた。12時に「かつら」で藪の高橋さん達と待ち合わせしていたので、これには焦
った。慌てて脱渓し、急斜面を登る。牧草地の彼方に橋の道路標示が見えたのでそちら
に急ぐ。牧草地のはずれにポツンと白い車が見えた。ずいぶんと下流まで来てしまった
ものだ。お互いに大きな魚を上げていたので歩くのも楽しい。車に戻って携帯で藪の高
橋さんに連絡を取ったら、もう食事を終えて宿に帰っているということなので、宿に向
かうことにした。                               

宿では藪の高橋さん達が出かける準備をしていた。「ムラサポイント」に行くという。
我々は食堂で「生姜焼き定食」を注文して腹ごしらえをした。食べながら午後に入る場
所を相談する。私はこの宿に一番近い「送電線下コース」に入った事が無かったので、
そこに入ることにした。西別川さんの話だと脱渓しやすいという事だったが、果たして
どうなのか確かめたかった。それと、ここは宿のご主人が70センチのニジマスを釣っ
た場所なので、一度釣って見たかったのだ。                   

車を橋の横に停め、川に向かう。入渓点で岸からルアーを投げたら、いきなり23セン
チ程のアメマスが釣れた。これは幸先がいい。橋の下でkazuyaさんにも立て続けにア
メマスが来た。普通橋の近くは魚影が薄いものなのだが、ここは橋周辺がやけに活性が
高かった。小さいニジやアメマスが飽きない程度に釣れて楽しいコースだった。大草原
コースほど深い場所は無かったのだが、一度うっかり足を深みに取られてしまった。水
の重さに戻ることが出来ず、足が爪先立ちになってしまったのだ。水は胸まで来てしま
った。水中で底を蹴るように飛びながら浅いところを探す。何歩目かでやっと浅い場所
にたどり着き腰の深さまで登ってほっと一息ついた。あやうく「沈」するところだった
。水中に障害物が一つでもあれば、そのまま「沈」していたことだろう。      

アメマスが飽きない程度に釣れてくれた。 深い場所ではあまり当たりが無かった。

5時になったので脱渓して左斜面をよじ登った。登ったところの頭上に送電線があった
ので、じつにラッキーだった。このまま送電線に沿って歩けば車に戻れるはずだ。目の
前はまるで原生花園のようで様々な花が咲き乱れていた。エゾスカシユリ、ヤブカンゾ
ウ、アヤメ、そしてコウリンタンポポの赤く可憐な花などが帰路を飾ってくれた。じつ
に気持ちいい帰り道だった。車まではほんの10分ほどの歩きで済んだ。4時間釣り下
って10分で帰れる・・・ここは大草原コースに劣らない安楽な場所かもしれない。 

脱渓した場所は送電線の真下だった。ラッキー! まるで原生花園のような脱渓点に咲いていたコウリンタンポポ。

宿に戻るとまだ誰も帰っていなかった。着替えていたら、今日から合流する山男魚さん
がちょうどチェックインしてきたので、3人で挨拶して話し込んだ。kazuyaさんと山
男魚さんは初対面だったが話が弾んで、そのまま飲み会になってしまった。山男魚さん
差し入れの缶ビールを飲んでいい気分になっているところに藪の高橋さん達が帰って来
た。ムラサポイント脱渓で道が分からなくなり、車に戻るのが大変だったようだ。魚の
出は芳しくなかったそうだ。安達さんがエビルアーが良かったと言っていた。この日は
そのまま宴会に突入。山男魚さんが元気だったのと対照的に藪の高橋さんは昨晩のジン
一気のみが祟ったのかグロッキー寸前だった。珍しいことがあるものだ。