禁漁前にホームリバーへ


最後にもう一度ホームリバーで釣りがしたくて…


 9月12日、禁漁前のホームリバーに釣りに行った。9月20日で禁漁になるので、その
前に一度ホームリバーに行きたかった。                       
 秋バテとでも言えるような虚脱状態が続いていた。何とかそんな体調を変えたいと思って
釣りを計画したのだが、天気や作業の状況が変化して行く機会を失っていた。いよいよ今週
が最後ということで、意を決していつもの川に向かった。               

 ホームリバー、今年は4度来ることが出来た。最初は加藤さんと二人で来て、いきなり2
6センチと28.5センチのヤマメを釣った。二回目は26センチのヤマメ。三回目に31
センチの尺ヤマメを釣った。不思議なくらい大きいヤマメが釣れたシーズンだった。   
 慣れた道を走り、入渓点に到着。車は軽トラが一台だけ。茸狩りか釣りか判断に迷うが、
思ったよりいい条件で釣りが出来そうだ。                      
 手早く身支度をして林道に入る。川の水は思っていたより多い。これは期待できそうだ。

歩き慣れた林道を上流へ歩く。林道沿いもなんとなく秋っぽい。 狙ったポイントで大きなヤマメが釣れた。

 いつも入渓する橋の下流から入る。水が多く、膝上まで隠れるほどだ。ボーズ気味の流れ
をかき分けるように遡行する。ポイントは短い。大きな岩があるところから上百メートルだ
け魚がいる。川の中に立ち込んで毛鉤を振る。流れが急でポイントが判別できない。   
 深い瀬の中央で流れが巻いていた。そこに毛鉤を落とす。クルクルと回転する毛鉤にいき
なりアタックがあった。合わせるとズシリとした手応え。急流を右へ左へと走り回るのを慎
重に寄せて岸に引き上げる。いい型のヤマメだ。                   
 竿の握りにメジャーが刻んである。計ると25センチだった。体高のあるヤマメでもっと
大きいかと思ったのだが、25センチあれば満足の型。                

元気なヤマメだった。 いい顔をしている。このサイズになると引きもすごい。


こんなポイントで釣れた。水が多くて難しかった。 満足の自分撮り。

 そこから橋の方に遡行して行ったら、橋の上に人影が見えた。なんと三人の釣り人が川を
のぞきながら登って行った。「ああ、頭をはねられた……」ここでどうするか考えた。この
まま釣り上がっても三人の後を釣ることになる。いっそ、今まで入っていない西の支流を釣
ってみようか…?                                 
 下した決断は西の支流へ行く事だった。この決断が正しかったかどうかわからないが、今
日は何十年ぶりに支流に入って見た。                        

支流に入って見た。 こんな堰堤が次から次に現れる。


イワナが釣れた。 こんなポイントで。


増水して水量はあるのだが、魚が少ない。 河畔は秋の風情が漂っていた。シオンの花がきれいだ。


イワナが釣れた。 こんなポイントで。

 この支流は堰堤だらけだ。次から次に堰堤が出てきて高巻きが強いられる。それでもイワ
ナが顔を出してくれるので悪くはないのだが、いかんせん型が小さい。堰堤の間隔が短い事
もあるのだろうが、魚が全体に小型のような気がする。                
 そこそこ楽しみながら釣りをしたのだが。五回目の高巻きで気力が失せた。見上げる上流
にはまだ堰堤が見えていた。今シーズン最後がこの状態では未練もあったが、夕方から雨の
予報だったこともあり、そのまま脱渓した。                     

イワナが釣れた。 なかなかの型。でも細いなあ。


まあ、にっこりと笑顔で写真。木漏れ日がやさしい。 栃の実がいっぱい落ちていた。

 それにしても今年は4回この川に来たが、来る度にまったく違う渓相だった。川は生きて
いるのだと実感した。前回尺ヤマメを釣ったポイントはきれいに消えていた。(泣)   
 渓流はもう秋。シオンが咲き、栃の実が落ちている。栃の実は熟す前の若い実がぼたぼた
と落ちていた。今年山の木の実は不作の年だと猟師さんに聞いたがどうやら本当のようだ。
 これでは熊も里に出て来るはずだ。困った事になりそうな気がする。         

季節外れの山アジサイも咲いていた。 今年のホームリバーは終わった。来年もまた来よう。




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