初釣りに行く


強風の中出かけた初釣り。ホームリバーもこの強風に沈黙。


 4月26日、原画展の作業が一段落した合間に「行ってしまえ!」とばかりに釣りに出か
けた。あちこちから釣りの話題が上がり、矢も盾もたまらず出かけてしまった。ところが
前日の低気圧の影響で、天気快晴なれども風強し状態。新緑が強風に波打っている。川に
着くと、白い雲が異常な速さで上空を動いている。風は吹き下ろしの向かい風。天気予報
の午後からは風も弱まるという言葉を信じて入渓した。               

真っ白い雲が怖ろしい速さで移動している。 天気は良くて暖かいのだが、なにせ風が強い。


晴れて気分はいいのだが、向かい風では釣りにならない。 まるで釣りにならなくて、苦笑しながら自分の顔を撮る。

 竿を思い切り振って投げたはずの毛鉤が足元に落ちるむなしさ。風が弱まるのを待つ時
間だけが過ぎる。これじゃ何しに来たのかわからないと思いながら必死の釣り。レベルラ
インは風には圧倒的に弱い。まだ日蔭に雪が残る高山のためか魚の活性はほとんどなく、
走る姿も見えない。まあ、こんな風では仕方ない。とにかく午前中は我慢の釣り。帽子が
飛ばされるような風では釣りにならない。川の写真ばかりが増えてゆく。       

こりゃあ駄目かもしんないなあ…と思い始めた昼近く。 魚の反応もないのだから仕方ない。撮るのは同じ様な風景ばかり。

 午後になってやっと風が弱くなってきたが、それでも魚の反応はない。入り口に車が4
台停まっていたので、先行者がいることは間違いないし、「今日はボウズかも……」と嫌
な予感が頭に浮かんだ。                             
 魚が釣れないので景色を見ていてもあまり楽しくない。この時期の山は新緑手前の独特
の味わいがある。春もみじと言うのだが木の芽の色が木によって違うのを楽しむというも
のだ。緑の芽もあれば黄色や赤の芽もある。白くふわふわした芽もある。浅い緑のひとき
わ目立つ新緑はブナの芽吹きだ。そんな風情もこの風では味わう余裕もない。     

緑がわずかに出始めた山。目立つ緑はブナの新緑だ。 日蔭には雪渓がある。水温も低いしこれは難しいなあと思う。

 二つ目の橋の上流。緩い流れの瀬でやっとヤマメが釣れた。これでボウズをまぬがれた
と思うとじつに愛おしい。きれいなヤマメだった。その後は二回アタックがあったが乗ら
ず、悔しい思いをした。そして大きな淵に何気なく投げた毛鉤に大きなヤマメが来た。グ
ングンと引き込む力強さを久し振りに味わい、感触を楽しんだ。23センチのヤマメ、こ
れを釣れれば来たかいがあったというもの。                    

やっとヤマメが釣れた。これでボウズをまぬがれた。 こんな何でもないポイントで出てくれた。嬉しい嬉しい。


良型のヤマメが釣れた。この一尾で今日はもぷ満足。 桂の木の根を洗う冷たい水流。冬の風情が農高に残る渓流だ。

 今日は新しいザックを使った。モンベルで衝動買いしたザックで、肩紐部分がベストの
小物入れになっているものだ。これ一個でザックとベストを兼ねるという優れもの。使い
勝手がどうか心配だったのだが、問題なく使えた。道具類が全部収納できるザックはとて
も便利だ。休憩の時にザックを下ろすとスッキリ身軽になれるのもいい。何より準備が簡
単だ。このザックがこれからの釣りの相棒になりそうだ。              

今回から使ったベストザック。一体になるので荷物が少なくなる。 午後の日射しが暖かい。魚は釣れないけれど。


この時期はこんなもんかなとあきらめ顔のkurooです。 帰りにコゴミを摘んで帰った。ここのコゴミは小さいのです。




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