瀬音の森日記 56
毎日新聞【夢を追う】
1999. 5. 1
毎日新聞朝刊に先日取材された記事が掲載された。自宅近くに販売店があるので、
そこで購入して見た。思ったよりも大きく掲載されていたので驚いた。自分が載っ
ている新聞という奇妙なものは、何だか普通の新聞ではないような気がして変なも
のだった。書いてある文章も自分のことではないような、むずがゆいものだった。
ただ、言わんとしている事はキチンとまとめられていて「流石に記者さん・・」と
思ってしまった。この記事をどれだけの人が読んでくれて「瀬音の森」に関心を持
ってくれるのだろうか?実績のない会の話など誰も気にしない事だろう。一歩一歩
進んで行くしかない。
毎日新聞の場合、記事の転載は情報調査部長宛に申請書を出す。申請書はどの記事
を何と何に転載したいので申請しますいう形にして、氏名・連絡先を記入して郵送
する。以下、許可を得て記事内容を転載する。
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【夢を追う】
「釣り人の視点で森を育てる」 黒沢和義さん
釣りに通い詰めていた群馬県の渓流が、ある日訪れると川床と両岸を
コンクリートで固められていた。「マル秘ポイントだったのに、釣り
の出来ない川になっていた」と黒沢和義さん(45)は嘆く。
渓流でヤマメやイワナを追い続けて20年近く。このままでは大好き
な釣りが出来なくなると危機感に駆られた。この思いをパソコン通信
で訴えたところ、同じ思いを抱く釣り人から多くの反響が届いた。
そこで、今年1月、釣り人が中心になって母なる森を造り、豊かな
渓流を育てようと、ボランティア団体「瀬音の森」(事務局・東京都
渋谷区)を旗揚げした。秋田県や熊本県からの参加者もあり、約70人
の仲間が集まった。
釣り人が川を見る目は厳しい。水量や天候、流れが澄んでいるか濁
っているかなど、条件の違いで魚は盛んにえさを追ったり、全く見向
かなくなったりする。
「1尾を手にするため。川だけでなく、周囲の森や生えている木の
種類まで観察する」と黒沢さんは言う。
「瀬音の森」では。渓流の集団清掃や稚魚の放流、広葉樹の植林の
ほか、自分たちの森を造る計画を進めている。
育林の費用を負担する代わりに、木の売却収入の一部を得るという
林野庁の制度を利用して、神奈川県の丹沢山中にある世附川周辺の国
有林約5ヘクタールを借り受ける予定だ。会員たちは、ここを拠点に
間伐や下草刈りなどの技術を身につけ、自分の通う各地の渓流や森で
覚えた技術を生かすのだ。
「手入れのされていない森は木がやせ細り、水を保つ力がなくなる。
少しの雨でも土砂が川に流れ込み、川は細くなる。釣りの楽しみを次
の世代に伝えるため、森を育てなければならない」と訴える。
【吉川 学】
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毎日新聞5/1朝刊21面より転載
今は朝日新聞を購読しているのだが、契約が切れたら毎日新聞にしようと思ってい
る。取材してもらったお礼もこれくらいしか出来ないので申し訳ないのだが仕方が
ない。「瀬音の森」の活動を続けていって次回は山の現場で会員の皆さんが汗を流
しているところを取材してもらう約束もした。とにかく一歩一歩進んで行こう。
これが一つの弾みになれば良し・・・・あとはまた明日から。