瀬音の森日記 60
瀬音の森・小菅 旗揚げ
1999. 5. 13
5月13日(木)瀬音の森定例会が青山コピスで開催された。今回の定例会では以
下の話題が話し合われた。最初は内田さんが探してくれた各地のボランティア団体
などのパンフレットを回して見た。さまざまなパンフレットがあるが行政絡みのも
のが多く、何故か皆内容が似ている。林業ボランティアという一つの形があるかの
ようでおかしい。
●瀬音の森・西丹沢の報告:先日管理局に行って話し合った内容を伝え、今後は国
有林以外の道を探る事で進もうという事にした。高橋さんが責任もってやると言っ
てくれたので、お願いする事にした。
●安谷川イベントについて:3日後に迫った安谷川のイベントの事前相談。当日参
加する会員とイベントの運営や段取りについて話し合った。特に会場の場所や前夜
祭の確認など活発な意見が交換された。イベントの前にこうして意見を聞けるのが
ありがたい。
●瀬音の森・小菅の可能性:渡辺さんから「瀬音の森・小菅」についての報告があ
り、その可能性と今後の取り組みについて話し合った。これが事実上の「瀬音の森
・小菅」の旗揚げとなった。以下にその概要を書くが、今後の渡辺さんからの正式
な報告で確認して欲しい。
小菅川にキャッチアンドリリース区間を設定し、漁協・役場・釣り人グループ・応
援団体の4者で渓流魚の放流と小菅川の清掃などを行ったのは2か月程前の事だっ
た。渡辺さんはその後も小菅村の人達と監視員活動を通じて接触を続けてきた。
キャッチアンドリリースを通じて魚の棲む川を残す方法について考えると、魚が再
生産出来る環境作りが欠かせないものとなる。キャッチアンドリリース区間にある
禁漁河川での河畔林植樹や魚の産卵床整備などを瀬音の森として協力出来るのでは
ないか?そんな事を役場の加藤さんに相談したところ、水道局の方と調整すれば何
とかなるのではないかという答えを得た。
その後も監視員活動を進めながら渡辺さんの活動は続いていた。テンカラ釣り名人
の堀江渓愚さんを初めとする「C.R.O ANGLERS」の方達ともふれ合いを深めていっ
た。そんな中から、小菅村の人の中にも信頼を深めて行き、お酒を飲みながら「瀬
音の森」の事を語る時間も増えてきた。
そんな時村の人から「そんなら、うちの山を使えばいい・・」と声をかけられた。
炭焼き用に皆伐した山を貸してくれると言うのだ。こんな幸運な話はない。その人
に感謝すると共に、会員を募って現地を見学しようと渡辺さんはしている。小菅の
湯の南西部にある山で全面禁漁の川の上にある。この山を豊かにする事が魚の再生
産に直結するのだ。やりがいのある山作りではないか。
渡辺さんの動きに共鳴する形で小菅村の人々が動いた。「瀬音の森・小菅」の事実
上の旗揚げだ。今後の活動を全面的にバックアップして応援して行きたい。小菅川
は東京都の水源に当たる川であり、都民の水瓶となる貴重な水を生産している。
この川を豊かにする事がどれだけ貴重な事か・・・そういう活動がどれだけ貴重な
活動か。
そろそろ都市の住民もその事に気付かなければいけない。
小菅に希望が見えてきた・・・・あとはまた明日から。