瀬音の森日記 63


安谷川イベント開催 その2



1999. 5. 16


澤田さんが大きなビニール袋を抱えて戻ってきた。話を聞くと、林道周辺はゴミが
いっぱいなのだそうだ。それを聞いてあわてた。林道周辺は川と違って危険が少な
いだろうと、家族で参加したわたるさん、BAJAさん一家に担当してもらっていた
のだ。これは申し訳のない事をした。わたるさんとBAJAさんの子供達が体より大
きいゴミを抱えてくる姿に思わず頭が下がり、「ありがとう」という声が出た。 

下流組も帰ってきた。富田さんは川を歩いたのも初めてで興奮している。前川さん
はビニール袋に山葵を入れて「こんなのがありましたよ」とニヤリと笑っていた。
それぞれ持ってきたビニール袋はゴミでいっぱいになっていて、会場の片隅にはゴ
ミの山が出来ていく。ハミングウェイチーム、薮の高橋チームも帰ってきた。  
「いやあ、以外とゴミがあるもんですねえ・・」と声を揃える。        

やはり上流組が一番遅くなった。ARCTさんを先頭に全員がちょっと疲れた顔で帰
って来たのはちょうど予定の12時だった。全員で集合し記念写真を撮る。NOBE
さんは撮影で大忙しだ・・・車に戻っていたBAJAさん一家も揃ってパチリ。この
写真が「瀬音の森」の第一歩を祈念する写真になるのだ。           

昼食は「割烹たじま」の心尽くしのお弁当。とても400円には見えない。最初は
「おにぎりを・・」と頼んだのだが、保健所で止められているという事でお弁当に
なってしまった。ゴミ拾いをしながらゴミを出しては仕方がないのだが、次回の検
討課題になった。                             

黒沢さん、森本さん、尾花さん、平井さん、女性会員の作ってくれた豚汁がおいし
い。あちこちで輪になって食べる。先程の稚魚放流や川の話に花が咲いている。 

1時、午後の部の始まり。丸太をチェーンソーで切る体験教室。一通りの解説をし
た後、チェーンソーのエンジンをかけて切って見せる。ツーサイクルバイクのエン
ジン音のような甲高い音が林間に響く。一人1回づつ丸太を切ってもらう。初めて
の人ばかりなので、おっかなびっくりの手つき腰つきは致し方のないところだが、
とにかく見ていてハラハラする。正直なところビビッてしまった。まあ、この経験
が後で生きてくると思いたい。                       

次は、玉切りした丸太をマサカリで割る。これも刃物を使うので慎重に、しかも思
いきり良くやらなければならない。キャンプ場のオーナーの平井さんが薪割りの実
演をしてくれる。その鮮やかなマサカリ捌きに参加者の歓声が上がる。一人一人や
るうちに慣れてきて、我も我もと薪割りを始める。注意しないと危険な状態になる
ので気が気ではない・・・。それでも丸太はどんどん割られて薪になり、輪になっ
たロープに詰められて薪束になっていく。みるみる薪束の山が出来ていく。   

予定よりもずっと早い時間で薪作りは終了。事故もなくケガもなく終わったので本
当にホッとした。この出来上がった薪束をキャンプ場に寄付して、その代わりに回
収したゴミの処分をしてもらう事になっている。大勢で押しかけ、騒がした上にゴ
ミの処分までお願いする。図々しいグループだが、平井さんは快く応じてくれた。
この場をお借りしてお礼を言います。平井さん、ありがとうございました。   

全員集合して終了のあいさつ。時間は2時半。さあ、これから後片づけだ。昨夜か
ら来ている参加者は後かたづけも大変だ。そんな中を安谷さんとJICKYさんには電
車での参加者を駅まで送ってもらう。そして、三々五々帰る人と挨拶を交わす。 

全員晴れやかな笑顔で応えてくれる。反省する事は多いが、どうやらイベントは成
功と言えそうだ。帰り道が安全であるように祈りながらカミさんと2人で自分の後
片づけを始めた。                             

疲れたけど充実した一日だった・・・・あとはまた明日から。